河口湖で、異常に水位が低下しています。通常の水位に比べて3mも低下し、湖岸から200mほど沖合にある六角堂に歩いて渡れる状態に。湖畔のボートハウスは、「スワンボートが出せない状況」と嘆いています。SNSなどでは地震や富士山噴火の前触れともいわれますが、実は以前にもこうしたケースはありました。
富士山の噴火には関係ない?

山梨県などによると、河口湖は毎年かなり水位が変動し、GW頃前後がいちばん水位が低下する時期とのこと。
河口湖の湖中にある六角堂が陸続きになったのは、昨年に続いて2年連続。
水位低下の原因のひとつが、昨秋〜今冬の雨や雪(降水量)が少なかったことです。
平年の6割ほどで、とくに去年12月〜今年2月は極端に少なかったため、大幅な水位低下を招いたのです。
実は2013年にもかなり水位が低下したことがあり、その際には富士山の火山活動との関係性も話題となりました。
気象庁は、富士山の火山活動を監視している観測データに異常はないことから、富士山の火山活動の影響が河口湖の水位だけに表れるのは説明がつかないと、否定的な見解でした。
この2013年は物珍しさで、観光客が増加、「水位低下特需」が生まれるほど、周辺の土産店が賑わいました。
河口湖は以前は、富士山の伏流水が湖底で湧き出すといわれていましたが、近年ではそれが科学的に否定されています。
河口湖の湖水には、本来の湧き水に含まれるミネラルで分であるバナジウムが少ないため、雨水や雪解け水がたまったものと推測できるのです。
湖面にぶくぶくアブクができることもありますが、調査の結果、ヘドロからのメタンガスでることが判明、火山性のガス噴出も否定されたのです。
結論をいえば雪や雨が少なかったことと、晴れの日が多く湖水が蒸発したため、湖水の低下を招いたということで、気候変動の結果ともいえる現象。
梅雨時期に雨量が増えれば元にもどるということですが、逆にいえば、新緑の今が「六角堂に歩いて渡るチャンス」なのです。



河口湖で水位が3mも低下! 六角堂に歩いて渡ることができる! その原因は? | |
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