通くじら祭り|長門市|2023

通くじら祭り

2023年7月16日(日)9:00~13:00、山口県長門市で『通くじら祭り』(かよいくじらまつり)を開催。明治中頃まで捕鯨の町として栄えた通(かよい)地区ならではのイベント。鯨墓建立300年を記念して、平成4年から始まった祭り。古式捕鯨の実演により、勇壮な捕鯨の様子を再現しています。

和船競槽大会、海上古式捕鯨実演がメイン

通くじら祭り

本物そっくりに製作された全長13.5mのナガスクジラの模型を用い、赤ふんどし姿の男衆が網で囲み、銛で突き獲る古式捕鯨の再現(海上で実際に行なわれる)は迫力満点で、見物人、カメラマンにとっては最高の被写体。
ナガスクジラの模型は、強化プラスチック製で圧縮空気により潮を吹くこともできます。

和船競漕や大漁を祝って歌う「通鯨唄」の披露、鯨料理のふるまいも。
「通鯨唄」は、拍子を取る際に、手拍子をせずもみ手で歌いますが、これは鯨への弔いの気持ちを込めているため。

「四大古式捕鯨の地」、通浦(かよいうら)

古式捕鯨が盛んだったのは、「紀州捕鯨」の太地町(和歌山県)、「土佐捕鯨」の室戸(高知県室戸市)、「西海捕鯨」の呼子(佐賀県唐津市呼子町)、生月(長崎県平戸市)そして「長州・北浦捕鯨」の通浦、瀬戸崎(現在の仙崎)、 川尻(いずれも山口県長門市)。
青海島の東部に位置する通浦(かよいうら)は、クジラが迷い込みやすい地形の入江で、モリや網を使って捕鯨が行なわれていました。
もっとも鯨が揚がった弘化3年(1846年)には24頭が捕獲されています。
その後、欧米各国の鯨油を求めての日本近海での乱獲で、激減。
近代に入ると「いまは鯨はもう寄らぬ、浦は貧乏になりました」(金子みすゞ『鯨捕り』)という状況に。

鯨の胎児を埋葬した国指定史跡の「青海島鯨墓」(鯨漁が終わる春には「鯨回向」も行なわれていました)、国指定重要文化財の「早川家住宅」、国指定重要有形民俗文化財の「140点の捕鯨用具」など、江戸時代から明治まで古式捕鯨で栄えた史跡が残されています。
また、140点の捕鯨用具は、「くじら資料館」に展示されています。
文久3年(1863)、向岸寺に建立された鯨鯢魚鱗群霊地蔵尊は、全国に2ヶ所しかない鯨の地蔵尊(他は唐津市の小川島鯨見張所)。

通くじら祭り|長門市|2023
開催日時 2023年7月16日(日)9:00~13:00
所在地 山口県長門市通382-1
場所 通(かよい)小浦埋立地
関連HP 長門市観光コンベンション協会公式ホームページ
電車・バスで JR長門市駅から通(かよい)行きバスで30分、小浦下車、徒歩すぐ
ドライブで 中国自動車道美祢ICから約42km
駐車場 通小浦埋立地(100台/無料)、通中学校グラウンド(無料)を利用
問い合わせ 通くじら祭り実行委員会事務局 TEL:0837-28-0008
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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