日本丸メモリアルパーク

日本丸メモリアルパーク

昭和5年に運輸省航海練習所の元練習船として進水し、数々の遠洋航海に出た日本丸。昭和59年に練習船としての役目を終え、横浜に永久的に錨を下ろしました。その帆船日本丸が係留保存されるのが横浜みなとみらい21地区にある日本丸メモリアルパーク。日本丸と展示ドックは国の重要文化財に指定されています。

国の重要文化財、帆船日本丸に乗船見学しよう

日本丸メモリアルパーク
日本丸メモリアルパーク
日本丸メモリアルパーク

昭和2年3月、鹿児島商船水産学校の練習船「霧島丸」が宮城県金華山沖にて暴風雨のため沈没し、乗組員および生徒の合計53名が全員死亡するという大惨事が発生。
その事故を受けて、大型練習帆船2隻の建造が決定します。
それが帆船「日本丸」と姉妹船「海王丸」(現在、富山県射水市の海王丸パークで保存)です。

昭和5年1月27日に帆船「日本丸」が進水し、昭和59年に引退するまで、54年間にわたって活躍し、地球を45.4周する距離(延べ183万km)を航海。
のべ1万1500名もの実習生が巣立っています。

昭和60年4月から、みなとみらい21地区の石造りドックに現役当時のまま保存公開されています。
現役当時の姿で保存された船内では、船長室、士官サロン、機関室などの見学が可能。

29枚の帆がすべて広げられる総帆展帆(そうはんてんぱん)は、年に12回ほど実施され必見。
港と船をテーマとする博物館の「横浜みなと博物館」も併設されています。

日本丸が係留されるドックは、国の重要文化財に指定される「旧横浜船渠株式会社第一号船渠」。
イギリス人技師H.S.パーマーの計画で、海軍技師・恒川柳作が設計・監督、明治31年12月に竣工した船の修繕用ドック。
現存する一号船渠は、船が入ったら排水して修繕や検査などを行なうドライ・ドックで、昭和57年12月まで稼働し、83年間に数千隻の船の修理を行なっています。
干潮時には、壁面の石積み、渠頭部のレンガ積みを見学できます。
横浜港の歴史上でも重要な土木構造物で、ドックヤードガーデン(旧横浜船渠第2号ドック)とともに「横浜市の造船関連遺産」として経済産業省の近代化産業遺産(「欧米諸国に比肩する近代造船業成長の歩みを物語る近代化産業遺産群」)にも認定。
同様の明治時代の船渠(せんきょ=ドック)としては横須賀市に浦賀ドックが現存、いずれも「欧米諸国に比肩する近代造船業成長の歩みを物語る近代化産業遺産群」に認定されています。

また隣接して水上バス(京浜フェリーボート/大さん橋〜象の鼻〜日本丸〜運河パーク/土・日曜、祝日のみ1日1便運航)が発着するピア日本丸、ボート遊びのできる日本丸ボートパークがあります。
またタワー棟のDとCはみなとみらい地区展望の穴場になっています。

日本丸メモリアルパーク
日本丸メモリアルパーク

帆船「海王丸」(初代)仕様

船種:4本マストバーク型帆船
総トン数:2278トン
全長:97m
全幅:13m
定員:138名(練習船時代196名)
メインマスト:海面から46m
総帆数:29枚(合計1245畳分)
機関方式:ディーゼル(2基)
設計:ラメージ&ファーガッスン社(スコットランド)
建造:川崎造船所艦船工場(現・川崎造船神戸工場)

総帆展帆
年12回ほど行なわれている総帆展帆は、毎回100人ほどの展帆ボランティアも参加して実施。
ボランティアは年2回募集され、4回の訓練課程を修了すれば展帆ボランティアとして登録される仕組み。
ただし20歳〜40歳までが参加可能。
また、真鍮(しんちゅう)みがきや船体の汚れ落し、塗装、帆の作成といった甲板作業ができる甲板ボランティアも募集しています。
甲板ボランティアは年齢制限がないので、詳しくはHPで確認を。

日本丸メモリアルパーク

日本丸メモリアルパーク
名称 日本丸メモリアルパーク/にっぽんまるめもりあるぱーく
Nippon Maru Memorial Park
所在地 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-1-1
関連HP 日本丸メモリアルパーク公式ホームページ
電車・バスで JR桜木町駅から徒歩5分
ドライブで 首都高速横羽線みなとみらいランプから約400m
駐車場 ランドマークタワー地下駐車場(1414台/有料)などを利用
問い合わせ 日本丸メモリアルパーク TEL:045-221-0280
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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