建長5年(1253年)、鎌倉幕府6代将軍・宗尊親王(むねたかしんのう=皇族で初の征夷大将軍)の命で藤原仲能(道知禅師)を願主にして鎌倉・扇ガ谷に建立された七堂伽藍の大寺が海蔵寺。鎌倉滅亡の際の兵火で焼失するも応永元年(1394年)、関東菅領・足利氏満の命で再興しています。
伝説の井戸が残る扇ヶ谷最奥の禅寺
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臨済宗建長寺派の古刹で、応仁2年(1468年)の墨書が見つかっている山門は、美しい四脚門(江戸時代に修築されています)。
天正5年(1577年)築で、江戸時代中期に浄智寺から移築したと伝わるのが薬師堂です。
往時には十数ヶ寺を数える塔頭(たっちゅう)を有して繁栄していましたが、塔頭は廃寺となっています。
扇ガ谷の住宅地のなかに建つ寺で、山号も扇谷山(せんこくざん)。
桶の底が抜けて尼が悟りを開いたとされる鎌倉十井(かまくらじっせい)に数えられる「底脱の井」(そこぬけのい)と、16の丸穴から清水が湧き出し決して枯れることがないという「十六の井」があります(「十六の井」の拝観は有料)。
4月はカイドウ、6月は花菖蒲、秋の萩といった花の寺としても有名。
また眺望抜群の源氏山公園へは、「鎌倉七切通し」のひとつ、化粧坂切通し(けわいざかきりとおし)を行くのが近道ですが、昼なおうっそうとした暗い道。
一部にはすり減った鎌倉石の石段などもあり、往時をしのばせる古道となっています。
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海蔵寺 | |
名称 | 海蔵寺/かいぞうじ |
所在地 | 神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-18-8 |
関連HP | 鎌倉市公式ホームページ |
電車・バスで | JR鎌倉駅西口から徒歩20分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路朝比奈ICから約7km |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 海蔵寺 TEL:0467-22-3175 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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