日露戦争の際に、連合艦隊司令長官の東郷平八郎が乗る連合艦隊の旗艦として、黄海海戦、日本海海戦で活躍したのが戦艦「三笠」。明治35年にイギリス(ヴィッカース社)で建造され、奈良県にある三笠山(若草山)にちなんで命名された敷島型戦艦。現在は横須賀港、三笠公園に係留され、記念艦として内部の見学が可能です。
日本海海戦でロシア海軍バルチック艦隊と交戦
明治33年11月8日にバロー=イン=ファーネス造船所で進水式。
明治35年3月1日に帝国海軍に引き渡され、プリマスを出航、スエズ運河経由で5月18日横須賀に到着。
7月17日本籍港である舞鶴に移動しています。
明治36年12月28日、三笠は連合艦隊旗艦となり、明治37年の日露戦争では連合艦隊司令長官の東郷平八郎大将らが座乗。
明治38年5月27日・28日には日本海海戦でロシア海軍バルチック艦隊と交戦し、勝利を得るものの、113名の死傷者を出しています。
大正10〜11年のワシントン軍縮条約によって廃艦となり、大正15年から、三笠公園に隣接した現在地で保存されています(海に浮かんでいるのではなく、海底に固定されています)。
三笠は世界で現存唯一の前弩級戦艦ですが、下甲板以下はワシントン軍縮条約に基づきコンクリートや土砂で埋められているほか、主砲はコンクリートで復元されたもの。
副砲、煙突、マストなどは戦後に作成されたレプリカです。
デッキから見上げる主砲は迫力満点
平成4年には、イギリスの世界船舶基金から海事遺産賞を授与。
つまりは船の世界遺産に登録されたというわけです。
海上自衛隊横須賀地方総監部の施設「旧三笠艦保存所」として登録され、三笠保存会が管理しています。
現在内部の見学が可能で、館内には連合艦隊の司令官だった東郷平八郎の遺品などを展示、日本海海戦の詳細を知ることができます。
記念艦前には東郷平八郎の銅像も立ち、記念撮影にも絶好のスポットに。
NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』(平成21年〜平成23年原作:司馬遼太郎)にも戦艦「三笠」が登場しますが、ロケではセットを使用しています。
旧軍港4市(横須賀市・呉市・佐世保市・舞鶴市)共同で認定を受けた日本遺産「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~」の構成資産になっています。
記念鑑三笠 | |
名称 | 記念鑑三笠/きねんかんみかさ Memorial Warship MIKASA |
所在地 | 神奈川県横須賀市稲岡町82-19 |
関連HP | 記念艦三笠公式ホームページ |
電車・バスで | 京浜急行線横須賀中央駅から徒歩15分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路横須賀ICから約4.6km |
駐車場 | 三笠公園駐車場(80台/有料) |
問い合わせ | 記念鑑三笠 TEL:046-822-5408/FAX:046-822-9822 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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