洒水の滝

洒水の滝

神奈川県山北町(やまきたまち)を流れる酒匂川の支流、滝沢川に懸かる3段の滝が洒水の滝(しゃすいのたき)。洒水とは密教で儀式を行なう前に浄水を散らして穢(けがれ)を祓い身を清めること。落差は一の滝69m、二の滝16m、三の滝29mという巨瀑で、日本の滝百選、そして流れ落ちる水は環境省の名水百選にも選定されています。

周囲の山の水を集め礫岩層に懸かる滝は名水百選にも選定

洒水の滝

地質的には第三紀の足柄層の礫岩層に懸かる滝。

神奈川県道726号(矢倉沢山北線)途中から、滝沢川沿いに遊歩道が設けられており、全景眺められる新観瀑台も用意されています(徒歩の場合はJR御殿場線山北駅が起点)。
滝壺近くは落石の危険があり立入禁止に。

洒水という名の通り修験の地だったことがわかりますが、鎌倉時代の真言宗の僧・文覚(もんがく)が100日間にわたり滝に打たれる荒行を積んだ地と伝えられ、滝不動尊(常実坊)の不動明王は文覚が安置したと伝承されています。

7月第4日曜には『洒水の滝祭り』が行なわれています。

ちなみに神奈川県にはもうひとつ日本の滝百選選定の滝があり、それが丹沢山中、早戸川源流部に懸かる早戸大滝(相模原市緑区)ですが、こちらはかなり到達が困難で、川の徒渉(としょう)などがある熟達者向きコース(目下、到達困難です)。

洒水の滝
名称洒水の滝/しゃすいのたき
所在地神奈川県足柄上郡山北町平山
関連HP山北町公式ホームページ
電車・バスでJR御殿場線山北駅から徒歩35分
ドライブで東名高速道路大井松田ICから約11km
駐車場8台/無料
問い合わせ山北町観光協会 TEL:0465-75-2717
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