熊本県球磨郡球磨村、昭和48年に愛媛大学学術探検部が発見した鍾乳洞が、球泉洞(きゅうせんどう)。球磨川沿いにある全長5000m、九州最長の鍾乳洞。球磨村森林組合が運営し、入口付近の500mを周回する一般コース(所要30分)と、地底200mに降り立つ探検コース(所要1時間)の2コース用意されています。
国内第6位、九州最長の鍾乳洞に入洞
ガイドが同行する探検コースは、長靴・ヘルメット・ヘッドライトを借りて入洞し40mの縦穴などを階段で下り、滝を見学し、浅瀬を渡るアドベンチャー気分を味わえるコース。
探検コース内にはハートストーンと呼ばれるハート型の石もあり、これを見つけると幸せになれるとか(球泉洞は「恋人の聖地」にも認定)。
入場料のほか、探検コース料が必要となり、閉洞時間の1時間前までに受付を済ませる必要があります。
洞内は一年を通じて16度で、夏は涼しいクールゾーンです。
球泉洞には、ユビナガコウモリ、キクガシラコウモリ、モモジロコウモリなどのコウモリ2万匹が生息していますが、日中は眠り、夜行動するという夜行性のため、飛んでいる姿を目にすることはありません。
オリジナルドリンクやフードを提供する「ソフトクリームCafé花香房」、「球泉洞フレンドアンテナショップ」も営業。
赤道付近で形成された石灰岩がベース
球泉洞周辺ではメガロドン(Megalodon)という二枚貝の化石が発見されていますが、メガドロンは太古(4億年前に地球上に出現し、その後次第に巨大化しながら繁栄を見せ、2億年前まで生息)、太平洋の火山島を取り囲むのサンゴ礁に生息した貝。
メガロ(Megalo)はラテン語で「大きい」、ドン(dons)は「歯」を意味し、大きい「歯」をもち、殻が厚いのが特徴。
年数cmという単位で海洋プレートが移動(北上)し、1億5000年前に日本に到達したと推測されています。
つまり、球泉洞周辺の石灰台地は、海底でサンゴなどが堆積することによってできた石灰岩が地殻変動によって地上に隆起したもの。
雨水や地下水による浸食で鍾乳洞が誕生したというわけです。
地質的には三宝山帯(秩父帯南帯)で、四国カルスト(秩父帯北帯)同様に、南の海からきた石灰岩ということに。
ちなみに全長5000mは、安家洞(岩手県岩泉町/23700m)、秋芳洞(山口県美祢市/10700m)、大山水鏡洞(鹿児島県知名町/10483)、河内風穴(かわちかざあな/10020m)、内間木洞(岩手県久慈市/6013.8m)に次いで日本国内第6位、西日本では秋芳洞に次ぐ第2位の鍾乳洞です。
球泉洞 | |
名称 | 球泉洞/きゅうせんどう |
所在地 | 熊本県球磨郡球磨村大瀬平野1122-1 |
関連HP | 球泉洞公式ホームページ |
ドライブで | 九州自動車道人吉ICから約18km |
駐車場 | 200台/無料 |
問い合わせ | 球泉洞 TEL:0966-32-0080/FAX:0966-32-0100 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag