熊本県人吉市土手町にある人吉藩(相良家)家老を勤めた新宮家の屋敷跡が武家蔵。西南戦争の際に西郷隆盛の宿営地となったため、往時(新宮嘉善の屋敷)の建物は官軍の砲弾で焼失、入口の堀合門(ほりあいもん)は人吉城から移築したもので人吉城の貴重な遺構になっています。
西南戦争では西郷隆盛の宿所となった屋敷
人吉に拠点を移した西郷軍の本営は永国寺に置かれましたが、薩軍に協力的だった旧相良藩士・新宮嘉善は、人吉隊一番隊の小隊長だったこともあり、自宅を西郷の宿所として提供したといわれています(司馬遼太郎も『翔ぶが如く』でその説を採用)。
文久2年(1862年)に人吉城下で大火災があった際、薩摩藩から復興支援を受けたことから恩義があり、西郷軍へ味方することになったといわれています。
母屋は球磨郡錦町にあった藩主の御仮屋(狩りなどの際の休泊施設)を西南戦争後に新宮家が譲り受け現在地に移築したもの。
茅葺き2階建てで、2階には隠し通路も備わっており、武家蔵の主人で案内人の堤悟(つつみさとる)さんが、邸内を案内してくれます。
優美な日本庭園や歴史資料館、焼酎アイスクリームが人気の「茶処ぶけぐら」も併設。
武家蔵 | |
名称 | 武家蔵/ぶけぐら |
所在地 | 熊本県人吉市土手町35 |
電車・バスで | JR人吉駅から徒歩15分 |
ドライブで | 九州自動車道人吉ICから約2km |
駐車場 | 6台/無料 |
問い合わせ | 武家蔵 TEL:0966-22-5493 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag