富岡の砂嘴(曲崎)

富岡の砂嘴(曲崎)

熊本県天草郡苓北町、天草下島の陸繋島(りくけいとう=陸繋砂州で繋がる島)・富岡半島から東の富岡湾に先端部を鉤型(かぎがた)に曲げて突き出す砂嘴(さし)が富岡の砂嘴。その形状から先端部は曲崎(まがりさき)と呼ばれています。雲仙天草国立公園にある奇勝のひとつで、沿岸流が長大な砂嘴を生み出したもの。

巴湾を形成する美しい砂嘴

富岡半島北東部の元袋(もとふくろ)集落から巴湾(ともえわん)をぐるりと囲むように、砂嘴が発達しています。
富岡半島自体も志岐平野の対岸にあった離れ小島が砂州の成長で繋がったもの。
天草西海岸を北上する沿岸流が砂や礫(れき)を運んで砂州を生み出しました。
富岡城の城下町はこの砂州部分に築かれ、山上の城はこの砂州側からしか攻略できないため、天草・島原一揆の際にも一揆軍は攻め落とすことができなかったのです。

富岡半島が完成すると沿岸流は陸繋島の北岸をぐるりと回り込むことになり、富岡の砂嘴が誕生。
さらに鉤型となった先端部・砂嘴を生み出したのです。
砂嘴の外海は砂質で、砂嘴の内側(巴湾内)は泥質となっています。

富岡城跡に建つ富岡ビジターセンターからなら、富岡の砂嘴(曲崎)の全体が俯瞰できます。

富岡の砂嘴(曲崎)
名称 富岡の砂嘴(曲崎)/とみおかのさす(まがりさき)
所在地 熊本県天草郡苓北町富岡
ドライブで 九州自動車道松橋ICから約96km
問い合わせ 苓北町商工観光課 TEL:0969-35-1111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
富岡城(富岡ビジターセンター)

富岡城(富岡ビジターセンター)

熊本県天草郡苓北町、天草下島の陸繋島・富岡半島にある近世の平山城が富岡城。慶長7年(1604年)、天草統治の拠点として築城された城で、『肥前甘艸富岡城図』をもとにした復元作業が行なわれ、石垣や多聞櫓が完成。本丸の多聞櫓は展示施設「富岡ビジタ

 

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