京都府舞鶴市の西地区(西舞鶴)を流れる高野川河口の竹屋町にある倉庫群。これは、田辺城の城下町だった藩政時代から明治時代まで廻船業を中心に栄えた町並みが残るもので、大壁造り土蔵が軒を連ねています。西側の湾奥、現在の舞鶴西港は田辺藩(舞鶴藩)3万5千石の港町として北前船の寄港地にもなっていました。
北前船で栄えた竹屋町を歩こう
田辺藩では江戸時代から、高野川河口に位置する竹屋町、由良川河口の神崎、由良を中心に廻船業が栄んで北前船の寄港地としても繁栄。
舞鶴湾は、湾口に天然の防波堤となる周囲2kmの戸島があって、北前船の風待ちの湊としても絶好の場所だったのです。
神崎の湊十二神社、朝代の朝代神社(田辺藩町民の産土神)には廻船業者が航海の安全を願って船の模型を制作し神社に奉納した奉納和船が現存しています。
竹屋町では塩や魚介類を積み込み、北海道のニシンや昆布を陸揚げしました。
竹屋町は「在通い」と呼ばれる行商兼仲介人のほか「丹波通い」、「丹波・若州産物売買」など、さまざまな商人が行き来し、丹後の商業中心地として繁栄したのです。
各地から運ばれてきた産物を保管する蔵が高野川沿いに現存するので、のんびり散策して風情を楽しみましょう。
国の登録有形文化財に指定される渡邊家住宅は、近世末期に回船問屋を務めた旧家の町家(商家)です。
ちなみに東舞鶴(舞鶴東港)の発展は日本海側の軍事拠点として、明治34年10月1日に舞鶴鎮守府が開庁して以降のこと。
高野川倉庫群 | |
名称 | 高野川倉庫群/たかのがわそうこぐん |
所在地 | 京都府舞鶴市竹屋町 |
電車・バスで | JR西舞鶴駅から徒歩15分、または京都交通バス大江線(本数は少ないので注意)で5分、新橋下車、すぐ |
ドライブで | 舞鶴若狭自動車道舞鶴西ICから約5.3kmで舞鶴市西舞鶴駅駐車場 |
駐車場 | 舞鶴市西舞鶴駅駐車場(157台/有料) |
問い合わせ | 舞鶴観光協会 TEL:0773-75-8600 |
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