松尾大社

松尾大社

京都最古の神社といわれる古社が「お酒の神様」として名高い松尾大社(まつのおたいしゃ)。京の西端、松尾山(標高223m)の磐座(いわくら)で祭祀を行なったという古代信仰がルーツ。5世紀頃、朝鮮から渡来した秦氏(はたうじ)が一族の氏神として仰ぎ、大宝元年(701年)、この地に社殿が造営されています。

酒の神として信仰される古社

松尾大社
大山咋神、中津島姫命の総称が松尾大神
松尾大社
拝殿、右奥に本殿が
松尾大社
松尾造りの本殿
松尾大社
奉納された酒樽が並ぶ神輿庫(みこしこ)

大宝元年(701年)、養蚕や機織の技術を有した秦一族の秦忌寸都理(はたのいみきとり)が社殿を創建。
現在も社殿の背後の雷峰(いかずちみね)、松尾山を含む12万坪が境内となっています。

延暦13年10月22日(794年11月22日)の平安京遷都後は東の賀茂神社(賀茂別雷神社・賀茂御祖神社=賀茂氏の氏神)とともに平安京以前の京都盆地における2大氏族の氏神は「東の厳神(げんしん)、西の猛霊(もうれい)」と称せられ、松尾大社が平安京の西の鎮護社として機能しました。

祭神は、大山咋神(おおやまぐいのかみ)、中津島姫命(なかつしまひめのみこと=市杵島姫命)。

現存する松尾大社の本殿は室町時代に建てられた松尾造り(全国でも類例の少ない両流造り)と呼ばれるもので、安置された男神像2体と、女神像1体とともに国の重要文化財に指定されています(御神像は宝物館で拝観可能)。
境内には霊亀の滝と亀の井の名水があり、本殿北東隅から湧き出る亀の水を醸造の際に加えると酒が腐らないといわれ、酒造業者の信仰を集めています。

松尾大社松風苑には磐座(いわくら)の庭、曲水(きょくすい)の庭、蓬莱(ほうらい)の庭の3つの庭があり、重森三玲が作庭。
なかでも蓬莱の庭は鎌倉風の池庭で、岩の間から噴き出す水がせせらぎの音を立てて鶴形の池に注ぐ中、多くの島が点在し、あたかも仙境に遊ぶ様だと称されています。

4月下旬〜5月上旬に行なわれる『松尾祭』は貞観年間(859年~877年)に始まったといわれる歴史ある祭礼。

ちなみに正式名称は「まつのおたいしゃ」ですが、一般的には「まつおたいしゃ」と呼ばれています。

松尾大社
亀の井
松尾大社
蓬莱の庭
松尾大社
松尾大社

松尾大社 3つのチェックポイント

「お酒の神様」として親しまれ名水が湧く
「酒の資料館」に古式酒造道具展示
磐座、曲水、蓬莱という見事な庭園が3つある

 

松尾大社
名称 松尾大社/まつのおたいしゃ
Matsuo Taisha Shrine
所在地 京都府京都市西京区嵐山宮町3
関連HP 松尾大社公式ホームページ
電車・バスで JR京都駅から京都バスで45分、市バスで37分、松尾大社前下車、徒歩3分。または阪急嵐山線松尾駅から徒歩4分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約10km
駐車場 松尾大社駐車場(100台/無料)
問い合わせ 松尾大社 TEL:075-871-5016/FAX:075-871-3434
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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