京都府京都市左京区、哲学の道から少し脇に入ったところに鎮座する古社が大豊神社。注目は境内の大国社にある狛巳(こまねずみ=狛ネズミ)。本来は狛犬のところここではネズミが社を守っているのです。大国主命を危機から助けたという神話から、狛犬ではなく狛巳(狛ネズミ)というわけなのです。
哲学の道の「ねずみの社」として注目される
もともとは、宇多天皇の養母にあたる藤原淑子(ふじわらのしゅくし)が病気平癒で創建した円成寺が始まり。
その円成寺に関わると推測される大豊神社(円成寺の鎮守神)も、椿峰山天満宮という天神信仰と、病気平癒の少名彦命を祀る神社でした。
平安時代の仁和3年(887年)、在位直後の宇多天皇(うだてんのう)が悩み平癒の祈願をして以降は公家たちに信仰された朝廷ゆかりの社となったとも。
宇多天皇は、関白・藤原基経との対立もあり、悩み多きスタートだったのです。
現在地に遷ったのは寛仁年間(1017年~1021年)のこと。
応仁の乱の兵火などで王朝雰囲気の漂う社殿は失われ、今ではひっそりとした穴場の神社となっています。
阿吽の姿をしている愛らしい狛ネズミは被写体としても絶好。
末社の日吉社と狛猿、愛宕社には狛鳶もあるのでお見逃しなく。
大豊神社の参道には、椿ヶ峯の井戸と呼ばれる名水も。
かつて神社がご神体と仰いだ椿ヶ峯から湧き出す霊水で、甘露の水として地元では有名。
こんこんと湧き出しています。
大豊神社 | |
名称 | 大豊神社/おおとよじんじゃ |
所在地 | 京都府京都市左京区鹿ケ谷宮ノ前町1 |
関連HP | 京都市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 市バス5系統で宮ノ前町下車、徒歩6分 |
駐車場 | 2台/無料 |
問い合わせ | 大豊神社 TEL:075-771-1351 |
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