いけばな発祥の地

生け花発祥の地

京都府京都市中京区堂之前町、頂法寺(六角堂)境内にあるのがいけばな発祥の地を示すモニュメント。戦国時代に頂法寺(六角堂)の僧・池坊専応(いけのぼうせんおう)が創案したと伝えられるのが、いけばな。頂法寺の本坊にあたるのが池坊で、隣接して池坊会館も建っています。

池坊の僧が本尊に供える花からいけばなが発祥!

生け花発祥の地

寺を管理する本坊、池坊(いけのぼう)の僧は、頂法寺の本尊・如意輪観音に花を供えるという務めがありました。
花の生け方に別格の妙技を見せることで文明年間(1469年〜1486年)に京の都で評判となったのが12世の池坊専慶(いけのぼうせんけい)。
東福寺の僧・太極(たいきょく)の日記『碧山日録』(へきざんにちろく)には、寛正3年(1462年)、池坊専慶は「春公」(京極氏一族で足利将軍家直臣の鞍智高春・くらちたかはる)に招かれて金瓶に草花数十枝を挿し、洛中の好事家が競って見物したと記されています。
立花(たてばな)の名手として知られ、天文年間(1532年〜 1555年)に13世の池坊専応が宮中に招かれて花を立て、「華之上手」と称される一方で、専慶以来の積み重ねをもとに「いけばな」を体系化したことが、「いけばな」の原点といわれるゆえんです。

頂法寺(六角堂)境内には、弟子に授けた池防専応口伝の『大巻伝』(おおまきでん)の冒頭の部分が刻まれたモニュメントがあり、単に「瓶に美しい花を挿すこと」と、「よろしき面影をもととする」という池坊が伝える「いけばな」との違い(植物の出生の姿が肝要)を説き、「いけばな発祥の地」であることを示しています。

隣接する池坊会館には、花器、剣山などの華道具を販売する「いけばなショップ」や、ビル建設に伴う発掘の際の出土資料を展示した「いけばな資料館」を併設(資料館の見学は予約が必要)。

いけばな発祥の地
名称 いけばな発祥の地
所在地 京都府京都市中京区六角通東洞院西入ル堂之前町248
関連HP 六角堂公式ホームページ
電車・バスで 京都市営地下鉄烏丸御池駅から徒歩5分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約7.3km
駐車場 20台/有料
問い合わせ 六角堂(紫雲山頂法寺) TEL:075-221-2686/FAX:075-252-1325
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
六角堂(紫雲山頂法寺)

六角堂(紫雲山頂法寺)

用明天皇2年(587年)、聖徳太子が創建と伝わる古刹が京都の六角堂(紫雲山頂法寺)。西国三十三所第18番札所で、六角堂、六角さんという通称名で通っています。太子沐浴の池の跡といわれ、池のほとりに小野妹子が開いた坊があったことから池坊と呼ばれ

へそ石

へそ石

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