二条城 二の丸御殿・式台(国宝)

二の丸御殿・式台の間

大坂(現・大阪)など西国の監視、徳川将軍の京滞在時の宿舎として築城されたのが二条城。将軍の宿所、そして諸大名や天皇からの勅使の接待所となったのが、二の丸御殿です。車寄から内部に入り、遠侍を抜けると式台です。式台の間、老中の間の2間しかない建物で、将軍への用件や献上物を取次ぐ場所でした。

老中が諸大名に応接した場所

二の丸御殿・式台の間
式台の間の天井画

手前側が式台の間、奥側に老中の間(3間あります)という構成で、式台の間は、老中と大名が挨拶をし、将軍への取次ぎが行なわれたという重要な部屋。
つまりは大名といえども通常はこの式台の間までしか入れなかったということになります。

式台の間の障壁画に描かれる松は繁栄のシンボル(TOPの画像)。
徳川家が末代まで繁栄するようにといことから。

老中の間の障壁画は、一の間と二の間が『芦雁図』(ろがんず)、三の間が『雪中柳鷺図(せっちゅうりゅうろず)、合計13面という仕様です。
若き狩野探幽(かのうたんゆう)率いる狩野派一門の制作で、一の間にはスミレが咲き、北方へ帰る雁という春、そして夏の田の花となるミズアオイを描いて春夏を現しています。
二の間はリンドウ咲く秋で稲刈り後の田には、北国からやってきた雁が落ち穂をついばみ、秋のシーン。
三の間は、寒菊が咲き、雪が積もった柳とサギが描かれる冬の情景です。

老中がここに滞在し、業務を遂行することを想定し、かなり手の込んだ障壁画を配しているということに。

二条城 二の丸御殿・式台(国宝)
名称二条城 二の丸御殿・式台/にじょうじょう にのまるごてん・しきだい
所在地京都府京都市中京区二条通堀川西入ル二条城町541
関連HP元離宮二条城公式ホームページ
電車・バスで地下鉄東西線二条城前駅下車、徒歩2分で東大手門。JR京都駅から市バスで17分、二条城前下車、徒歩1分で東大手門
ドライブで名神高速道路京都南ICから約7.7km
駐車場第1駐車場(120台/有料)、第3駐車場(20台/有料)
問い合わせ二条城 TEL:075-841-0096/FAX:075-802-6181
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
二条城・二の丸御殿

二条城・二の丸御殿

京都府京都市中京区、徳川家の栄枯盛衰を今に伝えるのが世界遺産「古都京都の文化財」の構成資産にもなっている二条城です。二の丸御殿は、東大手門から入城し、唐門をくぐった先にあるのが二の丸御殿。後水尾天皇の二条城行幸に備え、寛永3年(1626年)

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