関西にはあまり鍾乳洞、洞窟探検のイメージがありませんが、日本屈指の大鍾乳洞の河内風穴(滋賀県)を筆頭に、観光的に入洞できる鍾乳洞が6ヶ所あります。夏は涼しく、冬は温かく感じられるのが特徴で、盛夏でも長居する場合には上着がほしいほどのクールゾーンです。
河内風穴|滋賀県多賀町
所在地:滋賀県犬上郡多賀町河内
総延長:1万20m(目下、国内第4位)
洞窟内の温度:一年を通して11度~12度
歴史:赤道付近の熱帯の海のサンゴ礁が起源で、55万年の歴史を経て形成されたカルスト地形と鍾乳洞
洞内に犬4匹放して、入口をふさいだところ、3匹は伊勢に抜けたという伝説も
概要:鈴鹿山脈の北部に位置する霊仙山(りょうぜんさん/1094m)山麓、霊仙山塊カルスト地帯のある巨大な鍾乳洞
質志鐘乳洞|京都府京丹波町
所在地:京都府船井郡京丹波町質志
総延長:120m(見学可能は52.5m)
洞窟内の温度:12度〜15度
歴史:2億6000万年前、熱帯の海域に形成したサンゴ礁が起源
犬と鶏を洞内にい入れたところ犬は途中で引き返しましたが、鶏は3kmも離れた大原神社下の洞穴に出て大きな声で鳴いたという伝承も
概要:京丹波町の質志地区一帯は小規模ながらカルスト地形を形成、京都府で唯一といえる鍾乳洞が、質志鐘乳洞です
面不動鍾乳洞|奈良県天川村
所在地:奈良県吉野郡天川村洞川673-89
総延長:280m
洞窟内の温度:8度と冷涼
歴史:太古は大峰山の麓、洞川温泉街を含む洞川地区全体が巨大な鍾乳洞で、それが崩落して谷となり、西端の部分が面不動鍾乳洞として残ったと推測されています
昭和8年に発見されてから5年の歳月をかけて整備された鍾乳洞
概要:駐車場と鍾乳洞は、洞川財産区が運行する「ドロッコ」の愛称が付けられた面不動モノレールが直結、産業用モノレール(モノラック)を応用したユニークな乗り物です
五代松鍾乳洞(ごよまつしょうにゅうどう)|奈良県天川村
所在地:奈良県吉野郡天川村洞川686-131
総延長:80m以上
洞窟内の温度:10度〜11度
歴史:昭和4年、赤井五代松(あかいごよまつ)が発見
概要:「ごろごろ茶屋」から五代松鍾乳洞の入洞口までは、五代松鍾乳洞モノレールの利用も可能、産業用モノレール(モノラック)を応用したユニークな乗り物です
洞窟から湧く「ごろごろ水」は、環境省の昭和の名水百選に選定
不動窟鍾乳洞|奈良県川上村
所在地:奈良県吉野郡川上村柏木
総延長:140m
洞窟内の温度:13度
歴史:修験道(しゅげんどう)の開祖・役小角(えんのおづぬ)が発見という伝承があり、修験道の行場になっていた吉野らしい鍾乳洞
概要:不洞窟と呼ばれるのは、洞内に不動明王を祀る滝が落ちることに由来
国道169号沿いに「喫茶ほら!あな」が営業し、長靴の貸出も実施
戸津井鍾乳洞|和歌山県由良町
所在地:和歌山県日高郡由良町戸津井646
総延長:100m
洞窟内の温度:15度
歴史:ペルム紀(2億9900万年前〜2億5100万年前)の石灰岩が侵食された洞窟(「日本のエーゲ海」とも称される由良町の白崎海岸も、やはりペルム紀の石灰岩)
昭和55年に地元の要望に応え、和歌山県の補助を受けて由良町が町の事業として公開
概要:原則は土・日曜、祝日の営業で、由良町内小中学校の春休み、夏休み、冬休み(年末年始を除く)期間中は、平日も開洞
夏は涼しい洞窟探検! 関西周辺おすすめ鍾乳洞6洞 | |
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