旅におすすめ! 普通車なのに「ちょっと豪華」な列車 近畿・西日本9選

私鉄とJRが凌ぎを削る近畿エリアには、通勤通学に使う列車でもかなりの豪華版があります。そして新幹線でも指定席を含め普通車ながら「グリーン車気分」を味わえたり、個室(コンパートメント)を利用できるなど、想像以上の豪華版も。そんな近畿・西日本エリアから注目の9列車をセレクト。

山陽新幹線500系 「こだま」旧グリーン車|JR西日本

2027年度を目途に運行を終了する予定となっているのが山陽新幹線500系。
500系は普通車指定席の4号車~6号車が「2+2列」の配置ですが、6号車は元グリーン車の車両。
シートピッチは通常の座席が1040mmなのに対してなんと1160mmとゆったりとしているのです。
通常の普通車にある座席背面テーブルはありませんが、肘掛け内に折りたたみテーブルが備わり、気分はグリーン車といった感じです。
新幹線車両の中で、普通車のもっとも豪華バージョンということになります。

人気の「ハローキティ新幹線」で運行の車両もありますが、同様に6号車は旧グリーン車です。

山陽新幹線「こだま」

山陽新幹線「こだま」では「旧グリーン車」が普通車指定席券で乗車できる! 

山陽新幹線では、東海道新幹線の16両編成とはことなり、8両編成で運転されています。山陽新幹線の8両編成はすべて普通車のため16両編成を8両に改造する際、グリーン車は座席の置き換えなく、そのまま普通車として運用しています。乗り鉄が「乗り得シー

ハローキティ新幹線

山陽新幹線で人気の「ハローキティ新幹線」

「ハローキティといっしょに旅しよう」がキャッチフレーズの新幹線が、山陽新幹線の「ハローキティ新幹線」。新大阪駅〜博多駅に走る500系「こだま」にハローキティ仕様にしたもので、外装はリボンをモチーフに、カラーリングも新幹線としては珍しいピンク

山陽新幹線「こだま」コンパートメント|JR西日本

山陽新幹線で「こだま」の一部に運用される700系7000番台には4人用個室(コンパートメント)が備わっています。
3人以上で利用すれば普通車指定券でコンパートメント利用が可能。
新幹線でのコンパートメントは、2024年現在はこの700系7000番台のみ。
大型テーブルとコンセントもあり、かなり贅沢な気分になります。
700系7000番台の8両編成は、「ひかりレールスター」で、かつてJR西日本の切り札(飛行機に対抗)として登場した車両です。
陽新幹線(新大阪駅~博多駅)の「こだま」(700系、グリーン車なし)のうち、こだま845号・856号・858号・860号の8号車です。

新幹線「こだま」・個室

山陽新幹線「こだま」には個室(コンパートメント)がある!

あまり知られていませんが、新幹線「こだま」には個室があります。山陽新幹線(新大阪駅~博多駅)の「こだま」(700系、グリーン車なし)のうち、こだま845号・856号・858号・860号の8号車には普通車指定席の4人用個室が備わっているのです

京とれいん 雅洛|阪急電鉄

阪急京都線の大阪梅田駅〜京都河原町駅を走る和モダン列車が、「京とれいん 雅洛」。
「雅な都=京都」へ向かう列車ということから、「京とれいん 雅洛」と命名された観光列車で、「ご乗車されたときから京都気分」をコンセプトに全車両が異なるモチーフになっています。
土日祝ダイヤ適用日のみの運転ですが、乗車券のみで利用できるので、通勤、通学に使っている人も。
枯山水の坪庭に雪見格子、ゆったりした和風のボックスシート、風景を楽しむための窓向きの座席など、阪急らしい豪華仕様です。

京阪8000系電車|京阪電気鉄道

平成元年に登場した特急形車両でエレガント・サルーン(ELEGANT SALOON)と呼ばれるのが、京阪8000系。
平成7年にはダブルデッカー(2階建て車両)も登場。
車内にテレビを設置した「テレビカー」も連結されていましたが、平成22年に廃止されています。
女性利用客を意識したインテリアで、落ち着きのある雰囲気、そして転換クロスシートという豪華仕様ですが、「プレミアムカー」以外の車両であれば、乗車券のみで利用できます。

京阪3000系電車|京阪電気鉄道

平成20年に京阪の優等列車用にデビューしたのが京阪3000系電車。
コンフォート・サルーン(COMFORT SALOON)の愛称で、当初は中之島線開業のシンボルとして、快速急行として華々しく登場。
乗降ドア間に2+1列、運転席後部に2+2列の転換クロスシート、車端部にセミハイバックロングシートという独特の構造。
「プレミアムカー」以外の車両であれば、乗車券のみで利用できます。

阪神9300系電車|阪神電気鉄道

阪神電気鉄道が平成13年に導入した優等列車用の車両が、阪神9300系電車。
山陽電鉄への直通特急のクロスシート率向上などを目的に、JRの快速、新快速への対抗として登場した車両で、扉の幅が阪神標準の1400mmから一般的な1300mmへと狭くして、シートピッチを確保し、快適さを確保しています。
中間車両にはクロスシートを設置していますが、両先頭車2両は通勤時の混雑を考慮してロングシートとなっています。
上部「プレストオレンジ」、下部「シルキーベージュ」のツートンカラーですが、読売ジャイアンツ(巨人)のチームカラーに似ていることから、株主総会で質問されるなど話題になったことも。

新快速・マリンライナー|JR西日本・JR四国

近畿エリアの東海道本線(名古屋駅でも)、山陽本線、阪和線などで運転されるのが、新快速。
都市間輸送を担う速達列車という機能を有した、まさにアーバンライナーで、英語表記も「Special Rapid Service」という特別な快速列車。
223系電車、225系電車などが使われ、223系座席は車端部の4人掛けボックスシートを除き2人+1人掛け配置(転換クロスシート)、225系は転換クロスシートが扉間に5列(扉横は固定式)。
シートピッチはともに910mmで「国鉄特急形普通車」と同じです。
新快速は有料座席サービス「Aシート」車両を除いて乗車券のみで利用できます。

223系電車はJR四国の岡山駅~高松駅の快速「マリンライナー」に使用されています(JR四国は、5000系電車を使用)。
指定席、グリーン車を除いて乗車券のみで利用可能。

快速「マリンライナー」
快速「マリンライナー」

山陽・九州新幹線「2+2列」シート|JR西日本・JR九州

山陽・九州新幹線の「さくら」、「みずほ」の普通車指定席(N700系7000・8000番台)は、「2+2列」シート。
座席幅460mmはグリーン車の475mmよりは狭いのですが、通常の3列座席の中央席と同じ幅が確保され、少しゆったりした感じです。
窓側にはコンセントもあり、グリーン車並みとはいえませんが、通常の2+3列に比べるとかなりお得感があります。
客室の化粧板やデッキ部には木目をあしらい、テーブルやひじ掛けにも木を用いるなど「和」のイメージを表現、ワンランク上の新幹線などといわれることも。

九州新幹線・西九州新幹線「2+2列」シート|JR九州

おもに「つばめ」で使われる九州新幹線800系(800系は九州新幹線専用車両)は、自由席を含めて「2+2列」シートで、快適。
全線開業時に増備された1000・2000番台(U007〜 U009編成)は着席時の背もたれの角度が7度から8度に変更され、肘掛け内にテーブルが収納されているのもグリーン車的な感じ。
九州新幹線800系は通勤通学の利用も多いので、指定席のほうがのんびりとくつろぐことができます。

西九州新幹線N700S8000番台の普通車指定席も「2+2列」シート(シートピッチは1040mm)ですが、全席にコンセントが配置され、便利で快適。

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掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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