多度山上公園

三重県桑名市多度町、多度大社が御神体として仰いだ霊山、多度山(402.8m)の山上に整備された園地が多度山上公園。濃尾平野と木曽三川(きそさんせん)の河口方面を西の端から一望にする絶景の地で、山上までは山麓から1時間少々のハイキングで到達できます。晴れていれば、日本アルプスや御嶽山まで眺望。

山頂からは木曽三川河口部を一望に

東山麓の宇賀神社から山上までうねうねと登る車道も通じていますが、幅員が狭く、一般車の通行は禁止となっているので、ポケットパーク駐車場に車を入れ、徒歩1時間20分(4km)。
山麓の愛宕神社の駐車場からなら1.7km、40分の行程です。
車道を歩くほうが、眺めもよく(「眺望満喫コース」と呼ばれています)、斜度も少ないのでおすすめです。
途中には、第一見晴台から第四見晴台まで4ヶ所の展望スポットも用意されています。

多度山上公園の山上広場には高峯神社、地蔵堂、展望休憩所、無線中継塔、パラグライダー発射台、相場振りの跡などがあります。
中央アルプス、北アルプス、南アルプスと日本アルプスは眺望できますが、残念ながら富士山は見えません(富士山と見間違えるのは南アルプスの中盛丸山です)。
富士山が見えるのは、鈴鹿山脈の御在所岳、伊勢・二見浦、朝熊山などです。

夜景を眺めるため、車で山上へという人もいますが、脱輪事故も多く、また夏場はナイトハイキングの人もいるので、こちらも自粛を。

ちなみに、多度山の「タド」という地名の由来は、田所(良質の田の広がる土地)、「タト」の原語の「タチ」(高くなったところ)が転じたもの、古代の製鉄にちなむタダが転訛したものなど諸説あって定かでありません。

相場振り(旗振り通信)とは !?

相場振り(旗振り通信)は、江戸時代中期〜大正時代前期、赤と白の手旗と使い、名古屋、桑名、大坂(大阪)・堂島間で行なわれた米相場を知らせる旗を振った山(江戸時代には幕府から禁止令も出ています)。

多度山の北、岐阜県海津市の狐平山も相場振山と呼ばれ、旗を振った山だといわれています。
堂島の米市場の米相場は、全国の米相場の主導的な役割を果たしていたため、いち早くそれを知ろうと、米飛脚などとともに盛んに行なわれた手法でした(たとえば京では、大坂と大津の価格を比較し、より安い価格をの市場から米を購入)。
見晴らしの良い山の頂、平均すれば3里(12km)くらい毎に相場振りの山を置いて、米相場を手旗で連絡していきました。

多度山上公園
名称 多度山上公園/たどさんじょうこうえん
所在地 三重県桑名市多度町柚井
関連HP 桑名市公式ホームページ
ドライブで 東名阪自動車道 桑名東ICから約7.5kmでポケットパーク駐車場
駐車場 ポケットパーク駐車場を利用
問い合わせ 桑名市観光課 TEL:0594-24-1231/FAX:0594-24-1140
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
多度大社

多度大社

三重県桑名市多度町、木曽三川の河口部を見渡す多度山(402.8m)の麓に鎮座する伊勢国二之宮が多度大社。正式名は多度神社ですが、一般には多度大社で通っている北勢随一の大社です。社伝では、雄略天皇の御代の創建と伝える古社で、神社の背後の多度山

 

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