中央構造線月出露頭

中央構造線月出露頭

三重県松阪市飯高町月出にあるのが、中央構造線月出露頭(ちゅうおうこうぞうせんつきでろとう)。紀伊半島の中央部、和歌山県との県境にそびえる三峰山(1235.2m)の西、新道峠へと突き上げるワサビ谷にある、大規模な中央構造線の露頭です。三重県で唯一の日本の地質100選にも選定。

紀伊半島中央部にある中央構造線の露頭

中央構造線月出露頭

中央構造線は関東から九州へ、日本を横断する1000kmもの断層。
とくに関東西部〜四国で、地質が大きく異なる境界となる断層線で、地質学では中央構造線を境に北側を西南日本内帯(花崗岩が主体)、南側を西南日本外帯(変成岩が主体)と呼んでいます。

ワサビ谷上流側にある駐車場(林道は舗装道路)から500mほど急坂を歩けば、中央構造線月出露頭。
無理すれば車も通れそうな林道ですが、急な道のため、徒歩でのアプローチを。
川の対岸に露頭となったガレ場を眺める展望地が用意されています。

昭和34年の伊勢湾台風で斜面の一部が崩落し、露頭の一部が南北方向に露出し、平成7年1月に中央構造線の露頭であることが確認され、三重県営治山事業で風化した岩屑を除去してさらに露頭が見やすくなっています(平成14年、国の天然記念物に指定)。
現在の露頭は、高さ80m、幅50mにも及び、露頭の北側(左側)は、内帯(領家帯)に属して白色の花崗岩類、南側(右側)は外帯(三波川帯)で、黒色の変成岩類で色の違いもはっきりしています。

平成24年、東へ5kmほどにある飯高町粟野、飯高町田引の林道三峰局ヶ岳線沿いでも中央構造線の露頭が発見され、中央構造線粟野・田引露頭と呼ばれています(アプローチは粟野側から)。

中央構造線月出露頭
名称 中央構造線月出露頭/ちゅうおうこうぞうせんつきでろとう
所在地 三重県松阪市飯高町月出
関連HP 松阪市公式ホームページ
ドライブで 伊勢自動車道勢和多気ICから約46km
駐車場 あり/無料
問い合わせ 松阪市文化課 TEL:0598-53-4397
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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