宮城県仙台市青葉区にある知恩院を総本山とする浄土宗の寺、定義如来西方寺(じょうぎにょらいさいほうじ)。寺伝によれば平貞能(たいらのさだよし)が建久9年(1198年)、この地で没した後、従臣が遺命により堂を建立し阿弥陀如来像を祀ったのが始まりという。「定義如来」と通称されるのは、晩年、平貞能が定義(さだよし)と名乗ったからとか。
極楽山西方寺が正式名ですが「定義如来」と通称
寺伝によれば平重盛の重臣・平貞能(たいらのさだよし)は壇之浦での平家滅亡後、縁者の宇都宮朝綱(うつのみやともつな)を頼って鎌倉方に投降。
宇都宮朝綱が源頼朝を説得、助命嘆願が聞き入れられため、平貞能は、平重盛(たいらのしげもり/平清盛の嫡男)から託された阿弥陀如来像を手に奥州に逃避。
名を定義(さだよし)と改めてこの地に隠棲しました。
従臣の後裔・早坂源兵衛は、宝永3年(1706年)に出家して観蓮社良念と称し、阿弥陀如来を本尊に極楽山西方寺(現在の正式名)を建立。
現在の本堂は平成11年の再建ですが「20世紀最大の青森ヒバ木造建築」。
一般住宅40棟分の青森ヒバを使ったという豪壮な建物です。
本堂内に入って参詣することも可能で、香しいヒバの香りに包まれるひとときとなるでしょう。
境内には平貞能公御廟、総青森ヒバ造りの五重塔、茶処「やすらぎ」などがあります。
昭和7年建立の御廟貞能堂、山門、鐘楼堂、手水舎は、国の登録有形文化財。
庶民信仰の祈祷寺院として知られ、今も祈祷に訪れる人が多い寺となっています。
祈祷の際に、子供を遊ばせるキッズルームも完備。
周囲を取り囲む竹林や木々、五重塔前の美しい庭園など豊かな自然に囲まれた境内は「杜の都緑の名所100選」にも選定されています。
美しい山里の寺は、平家落人の里の名にふさわしい雰囲気です。
画像協力/仙台観光国際協会
定義如来西方寺 | |
名称 | 定義如来西方寺/じょうぎにょらいさいほうじ |
所在地 | 宮城県仙台市青葉区大倉上下1 |
関連HP | 定義如来西方寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR仙台駅から市営バス定義行きで1時間20分、終点下車 |
ドライブで | 東北自動車道仙台宮城ICから約24.5km |
駐車場 | 300台/無料 |
問い合わせ | 定義如来西方寺 TEL:022-393-2011/FAX:022-393-2013 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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