蔵の郷土館 齋理屋敷

蔵の郷土館齋理屋敷

宮城県伊具郡丸森町にある文化元年(1804年)から昭和にかけて7代続いた豪商・齋藤家の屋敷を再生したミュージアムが、蔵の郷土館齋理屋敷。代々の当主が齋藤理助(さいとうりすけ)を名乗ったことから齋理と呼ばれています。昭和61年、収蔵品を含めた屋敷と蔵が町に寄贈されたのを機に蔵の郷土館として開館。

丸森町の発展にも尽力した豪商の館を見学

呉服商、養蚕業、味噌醤油の醸造など幅広く商売を営んでいますが、戦後の農地改革などもあって昭和25年に店を閉じ、仙台に転居。
店蔵、嫁の蔵(よめごのくら)、業の蔵(なりわいのくら)、童の蔵(わらべのくら)、時の蔵(ときのくら)、石風呂、表門などは国の登録有形文化財となっています。
なかでも宮城県道45号(丸森霊山線)に面した店蔵は、嘉永元年(1848年)に建てられた屋敷内で最古の建物となっています。
各蔵と新館に膨大な資料が展示され、豪商として財を蓄えただけではなく、製糸工場の武陽館、電燈会社の清滝電燈、川に橋を架橋する隈共社などを設立して社会事業家としての側面も有していたことがわかります。
明治時代には宮城県内でも水力を利用し、紡績、そして紡績工場で使用する電力の確保に発電所が建設されていますが、大正時代に6代目・齋藤理助が製糸工場を営む佐野理八と協力して宮城清滝電燈株式会社を設立し、町で最初の清滝発電所を建設。
1580軒の家に電灯が灯っています(昭和元年に電気事業は宮城県に移管されています)。

3代目から5代目が商売の拡充を図り、6代目は私財を投じて町の発展に貢献したのです。
丸森橋・不動直売センター近くには「発電所跡」碑もあり、齋藤理助の社会事業家としての歴史を今に伝えています。

毎年2月には『齋理の雛まつり』も行なわれています。

蔵の郷土館齋理屋敷
蔵の郷土館 齋理屋敷
名称 蔵の郷土館 齋理屋敷/くらのきょうどかん さいりやしき
所在地 宮城県伊具郡丸森町町西25
関連HP 蔵の郷土館 齋理屋敷公式ホームページ
電車・バスで 阿武隈急行丸森駅から徒歩30分。タクシーで5分
ドライブで 常磐自動車道新地ICから約14km
駐車場 あり/無料
問い合わせ 蔵の郷土館 齋理屋敷 TEL:0224-72-6636/FAX:0224-72-2280
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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