2024年8月24日(土)〜8月25日(日)、愛知県西尾市の一色諏訪神社で『三河一色大提灯まつり』が開催。日本一のブランドうなぎ産地として名高い三河一色の一色諏訪神社の祭礼。江戸時代に創始したという歴史ある祭礼で、和紙で作られた6組12張の大提灯(間浜組の提灯は10mにも及びます)に灯が入る夜は圧巻です。
巨大な提灯、6組12張が献灯される!
一色諏訪神社は、永禄7年(1564年)頃、信州・諏訪の諏訪大社から分霊を勧請して、三河一色の諏訪大明神を建立したのが創始。
当時、村には毎年、海魔(かいま)が現れ田畑を荒らし、人畜に危害を与えていたので、村人は神前に魔鎮(まちん)の剣を供え、大かがり火を焚き海魔退散を祈願しました。
寛文年間(1661年~1672年)頃、かがり火を焚くことが不便だということで、提灯を献灯するように変化しました。
これが『三河一色大提灯まつり』の始まり。
江戸時代中期以降提灯が大型化。
明治時代には周辺の知多や渥美の人々から「一色のばかぢょうちん、一度見ぬもばか、二度見るもばか」、「一色のばかぢょうちん」(当時は幡豆郡一色村)といわれるほど有名な行事になったのです。
海魔の現われた洲を「魔の浜」と呼び、これが転じて間浜という地名になったのだとか。
現在では海の平穏と豊漁を願って行なわれています。
上組大提灯、中組大提灯、大宝組大提灯、諏訪組大提灯、間浜組大提灯、宮前組大提灯、6組12張の大提灯が境内に吊り上げられ(8月24日8:00頃)、灯を入れることにより古色豊かな絵模様が写し出されます。
大提灯の絵は、提灯の骨組みの上を避けて、神や人の眼が描かれていますが、これはろうそくを灯した際に影になって絵全体が死んでしまわないようにしているのです。
「一色の大提灯六組」は、愛知県の有形民俗文化財に指定。
各組の代表がお祓いを受け御神火を受け、提灯内の高さ1.1m、93kgの巨大なロウソクに火が灯る大提灯献灯祭(8月24日19:00頃)がみどころ。
最大の間浜組大提灯は胴回り部分の直径5.6m 全長10.0mという巨大なもの。
祭りは8月25日17:00の提灯降納までなので注意が必要。
8月25日大提灯献灯祭終了まで参列する場合には、終バスに注意を。
一色町にある「西尾市立一色学びの館」(図書館と資料館を併せ持った複合文化施設)の「三河一色大提灯まつり」ゾーンには、大提灯のレプリカが常設展示されています。
各組の大提灯に描かれた絵柄と文字
組 | 絵柄 | 文字と読み方 |
上組大提灯 | 景行天皇筑紫御征討図 | 敬厥徳(そのとくをうやまわば) |
日本武尊碓氷峠御眺望図 | 能感神(よくかみをかんず) | |
中組大提灯 | 天岩戸図(二張) | 神威霊(かみのいれい) |
蒸民仰(じょうみんあおぐ) | ||
大宝組大提灯 | 八咫烏図 | 嗚呼大哉(ああ、おおいなるや) |
金鵄図 | 皇宗威徳(こうそうのいとく) | |
諏訪組大提灯 | 静女鎌倉八幡宮舞楽図(二張) | 神所享(かみのうくるところ) |
維恭敬(これきょうけいす) | ||
間浜組大提灯 | 吉備大臣帰朝祝宴図 | 敬聖沢既睦(せいたくのすでにむつみたるをうやまえ) |
邪馬台詩図 | 仰威霊益厳(いれいをあおげばますますおごそかたり) | |
宮前組大提灯 | 大塔宮御凱旋図(二張) | 敬神愛国(けいしんあいこく) |
天理人道(てんりじんどう) |
三河一色大提灯まつり|西尾市|2024 | |
開催日時 | 2024年8月24日(土)〜8月25日(日) |
所在地 | 愛知県西尾市一色町一色宮添129 |
場所 | 三河一色諏訪神社 |
関連HP | 三河一色諏訪神社公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄西尾駅から名鉄東部交通バスで一色大宝橋下車、徒歩5分 |
ドライブで | 東名高速道路音羽蒲郡ICから約30km |
駐車場 | 臨時駐車場(一色南部小学校、一色中部小学校、一色老人福祉センター、一色町公民館、さかな広場)を利用 |
問い合わせ | 西尾市観光協会 TEL:0563-57-7882 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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