深田久弥の『日本百名山』をもっとも数多く眺望できる山は富士山・剣ヶ峰で63峰(63座)ですが、50峰以上視認できるピークは日本アルプスなどの高峰に限られ、山頂に着くまでが大変。お手軽登山で、日本百名山を50峰以上眺望というのが、実は奥秩父の最高峰・北奥千丈岳(2601m)とその横の国師ヶ岳(2591.9m)です。
無雪期の晴天時なら1時間ほどで山頂に到達
奥秩父の最高峰というと、かなり山に詳しい人でも、金峰山(きんぷさん)と考えますが、主峰ではありますが標高は2599mで、最高峰ではありません。
金峰山から視認できる日本百名山は50峰で、奥秩父最高峰・北奥千丈岳(2601m)の53峰、国師ヶ岳の52峰にも及びません。
北奥千丈岳、国師ヶ岳へ徒歩1時間で到達できるのは、秩父主稜線上の大弛峠(おおだるみとうげ)まで車道が通じているから。
山梨県山梨市と長野県南佐久郡川上村の境にある大弛峠は、標高2365m、愛車で走行できる日本最高所の峠となっています。
つまり単純計算すると標高差236mを克服すれば、日本百名山53峰を眺める奥秩父最高峰に到達できることになり、季節を選び、天候に恵まれさせすれば、かなり手軽に到達できるということになります。
しかも登山道途中には、夢の庭園と名付けられた絶景のポイントも。
大弛峠から50分ほど歩いた稜線上で、そのまま主稜線を国師ヶ岳へ向かう登山道、主稜線を離れ、北奥千丈岳、奥千丈岳へと向かう登山道に分かれていますが、どちらも10分ほどで山頂に到達できるので、簡単に2つのピークを踏破できます。
12月〜5月の期間は林道が冬期閉鎖となり、大弛峠への通行はできませんが、毎年6月~11月23日の間の土・日曜、祝日なら山梨県側から路線バスと乗合タクシーを乗り継いで入山することもできます(要予約/土・日曜、祝日以外はタクシーを予約)。
もちろんマイカーでも入山できますが、長野県側(川上村側)は悪路なので、登山のアクセスルートとしては不向きです。
日帰りはハードという場合には、大弛峠の駐車場から少し国師ヶ岳方面への登山道を入ったところに、山小屋「大弛小屋」が営業(4月末~11月営業、2日前までに要予約)。
昔ながらの木造りの山小屋で、大部屋での雑魚寝スタイルですが、夕食は手作りです。
小屋番がいる場合は、山小屋カレーなど昼食も可能です。
日本百名山を50峰以上眺望、徒歩1時間で到達できる奥秩父の最高峰とは!? | |
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