宮崎県宮崎市佐土原町にある平安時代後期の寛治7年(1093年)に創建したと伝わる古社が巨田神社(こたじんじゃ)。古くは巨田八幡と称し、宇佐神宮(大分県/神仏習合時代には弥勒寺が別当で、宇佐八幡宮弥勒寺)の荘園である田島荘(田嶋荘)の鎮守社として勧請されたもの。室町時代再建の本殿は、国の重要文化財に指定されています。
本殿は宮崎県最古の建築物
寛治7年(1093年)に設立した田島荘(田嶋荘=現在の上田島地区)の鎮守社として、荘園設立時に創建。
祭神は天太王命(あめのふとだまのみこと)、誉田別命(ほんだわけのみこと)、大帯姫命(おおたらしひめのみこと)。
大永5年(1525年)創建の蓮光寺は、巨田八幡の別当(神仏習合時代、神社を管理する寺/佐土原藩は薩摩藩の廃仏毀釈に抵抗し、末寺を除いて寺が残りました)だったと推測できます。
三間社流造(さんげんしゃながれづくり)の本殿は棟札から天文19年(1550年)の再建と判明し、棟札22枚とともに国の重要文化財に指定されています。
南九州では数少ない中世建築の遺構で、実は宮崎県では最古の建築物です(宮崎県には国宝建築物はありません)。
本殿左右に配された摂社・若宮社と摂社・今宮社は、一間社流造、栃葺き屋根で、宮崎県の重要文化財。
毎年11月の例祭日には、境内で400年の歴史を誇る「巨田神楽」(こたかぐら)が奉納されていますが、巨田神楽保存会が結成されて大切に継承されている神楽です(宮崎市の無形民俗文化財)。
かつては33番舞われていたと伝わりますが、現在では10番ほどが奉納されています。
巨田神社 | |
名称 | 巨田神社/こたじんじゃ |
所在地 | 宮崎県宮崎市佐土原町上田島10732 |
電車・バスで | JR佐土原駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 東九州自動車道西都ICから約3km |
駐車場 | 20台/無料 |
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