霊山寺

霊山寺

奈良市中町にある霊山寺真言宗大本山が霊山寺(りょうせんじ)。奈良時代に行基が開山したと伝わる古刹です。弘安6年(1283年)築の本堂は鎌倉時代和様仏堂の代表作として国宝。鐘楼、三重塔、霊山寺の鎮守社だった十六所神社は国の重要文化財に指定されています。昭和32年に開設の「ばら庭園」、昭和35年築の黄金殿も見事。

行基開山の霊山寺真言宗の大本山は弁財天でも有名

霊山寺
国宝の本堂は鎌倉時代築
霊山寺
室町時代築の鐘楼は国の重要文化財

古代、霊山寺の建つ登美山(とみさん=霊山寺の山号)は小野家の領地でしたが、遣隋使として有名な小野妹子(おののいもこ)の息子とも伝わる右大臣小野富人(おののとみひと)は、壬申の乱への関与で官職を辞して薬草湯屋を建て薬師三尊仏を祀り庶民の病気を救済していました。

その後、神亀5年(728年)、聖武天皇の代参で孝謙皇女の病気治癒のため行基が湯屋の薬師如来に病気回復を祈念したところ皇女の病が快癒。
天平8年(736年)、聖武天皇の勅令で行基が霊山寺を登美山に建立したのが創建と伝わっています。

平安時代に空海(弘法大師)が奥の院に大辯財天女尊(弁財天)を祀ったことから法相宗と真言宗の2宗兼学の寺となり、中世には興福寺の末寺、さらに高野山真言宗に属しましたが昭和26年に霊山寺真言宗となりました。
明治の神仏分離、廃仏毀釈以降は衰退しましたが、今でも弁財天信仰は衰えることなく多くの信者を集めています。

霊山寺
赤い鳥居が出迎えるのは神仏習合時代の名残

人生の輪廻をテーマにしたユニークな「ばら庭園」も必見

霊山寺
「ばら庭園」
霊山寺
昭和10年築の大弁財天堂

広大な山内には国宝に指定されている弘安6年(1283年)再建の本堂、鎌倉時代中期建立の三重塔(国の重要文化財)、室町時代の鐘楼(国の重要文化財)など貴重な文化財が建ち並んでいます。

また人生の輪廻をテーマにしたユニークな「ばら庭園」には200種、2000株のバラが植えられ、春バラが5月中旬~6月中旬、秋バラは10月中旬~11月上旬が見頃。

堂の内外を総金箔貼りとした黄金殿は昭和35年の築。

小野富人の薬草湯屋をルーツとする「薬師湯殿」では、アロエ、どくだみ、バラエキス配合の薬草湯に入浴可能です。
懐石料理の味わえる宿坊「天龍閣」も併設。

霊山寺
名称 霊山寺/りょうせんじ
所在地 奈良県奈良市中町3873
関連HP 霊山寺公式ホームページ
電車・バスで 近鉄富雄駅から奈良交通バス若葉台・近鉄奈良駅行きで8分、霊山寺下車、すぐ
ドライブで 第二阪奈道路中町ICから約2km
駐車場 150台/無料
問い合わせ 霊山寺 TEL:0742-45-0081/FAX:0742-45-0999
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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