春日若宮おん祭

春日若宮おん祭

奈良県奈良市、世界遺産の構成資産となっている春日大社で毎年12月17日を中心に数日に渡って行なわれる祭礼が『春日若宮おん祭』(かすがわかみやおんまつり)。保延2年(1136年)、関白・藤原忠通が創始したという歴史ある祭礼で、一度も途切れることなく斎行されています。国の重要無形民俗文化財に指定。

12月17日の『お渡り式』は桟敷席での観賞がおすすめ

平安末期の保延2年(1136年)、時の関白・藤原忠通が天下安泰、五穀豊穣、万民和楽を願い大和一国を挙げて執り行なって以来、長い歴史の中で一度も途切れることなく行なわれる祭礼。
奉納される神事芸能は多岐にわたり、12月17日に執り行なわれる『お渡り式』は、祭神である若宮様(春日若宮神)のお旅所(お祭りの間に遷られる場所)へ社参する、芸能集団や祭礼に加わる人々の行列のこと。
巫女や稚児のほか、平安時代や江戸時代など様々な時代の風俗を奉仕者の衣装から見て楽しむことができます。

12月17日は、春日若宮神をお迎えする(若宮本殿よりお旅所へ)『遷幸の儀』(深夜0:00に暗闇の中で斎行、参列する者も写真はもちろん、懐中電灯を点すことすら許されません)から若宮をお還しする『還幸の儀』(23:00〜)までの祭祀は24時間にわたって執り行なわれます。

有料の桟敷席も用意され、桟敷席に座れば『お渡り式』の行列が出発する様子をはじめ、能舞台の鏡板に描かれている松の絵のルーツとされている「影向の松」(ようごうのまつ)の前で田楽・猿楽など様々な芸能が奉納される「松の下式」や、お旅所の芝舞台で神楽や田楽、舞楽などが次々と奉納される「お旅所祭」をゆっくりと観覧できます。

桟敷席は事前予約制(奈良市観光協会で、10月下旬から発売開始)で、登大路園地(のぼりおおじえんち)桟敷席、松の下式桟敷席(北席、南席)、お旅所前桟敷席があります。

春日若宮おん祭
所在地 奈良県奈良市春日野町160
場所 春日大社
関連HP 春日大社公式ホームページ
電車・バスで 近鉄奈良線・JR奈良駅から奈良交通バス市内循環で4~7分、春日大社表参道、または大仏殿・春日大社前下車、徒歩10分、または奈良交通バス春日大社本殿行きで7~10分、終点下車すぐ
ドライブで 名阪国道天理ICから約10km、周辺は交通規制を実施
駐車場 春日大社駐車場(100台/有料)
問い合わせ 春日若宮おん祭保存会事務局 TEL:0742-22-7788/FAX:0742-27-2114
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

春日大社

全国3000におよぶ春日神社の総本社が奈良の春日大社。710(和銅3)年、藤原不比等(ひじわらのふひと)が平城京鎮護のため、鹿島神宮から武甕槌命(たけみかづちのみこと=鹿島神)の分霊を勧請し、御蓋山(みかさやま=春日山)に祀ったのが始まりと

 

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