新発田城

新発田藩10万石の政庁となった城で、新潟県内では唯一、江戸時代の遺構が現存しています。初代の新発田藩主・溝口秀勝(みぞぐちひでかつ)が1598(慶長3)年に築城を開始、3代藩主・溝口宣直(みぞぐちのぶなお)の代の1654(承応3)年に完成しています。新発田川の水を巡らせた平城で、「日本100名城」にも選定されています。

新発田藩溝口家12代の居城

旧二の丸隅櫓(国の重文)は本丸に移築

桜咲く季節には夜桜見物も楽しめる

中世には新発田氏の居城だった地。
1587(天正15)年、新発田重家の代に上杉景勝が越後を統一。その際、五十公野城に続き本拠地の新発田城が落城し、新発田氏は滅亡しています。
上杉景勝の会津転封にともなって、1597(慶長2)年、溝口秀勝が6万石の所領を得て新発田に入封、新発田城の築城を開始します。
以降、明治維新に至るまで、外様大名(とざまだいみょう)ながら12代にわたって溝口家が藩主を務めています。

新発田城に天守はなく、本丸の北西隅に三重櫓を上げて「三階櫓」と呼び、城内に11棟の櫓と5棟の門が並んでいました。
櫓の外壁は冬季の積雪への対策としてなまこ壁(海鼠壁)が用いられていました。

美しい石垣は、方形に整形した石材を密着させ、積み上げる切込み接ぎ(きりこみはぎ)。
石垣の加工に時間がかかりますが、その分、美しさは秀逸です。

幕末の戊辰戦争では、周辺諸藩の圧力からやむなく奥羽越列藩同盟に加盟しますが、領民の抵抗もあって新政府軍に合流。
戦火をのがれて明治を迎えています。

本丸表門と旧二ノ丸隅櫓は国の重文

1732(享保17)年の本丸表門

冬の本丸表門

本丸の北西隅に堂々たる構えを見せていた三階櫓は、明治政府の廃城令で破却。
明治4年、陸軍東京鎮台歩兵第8番大隊が新発田城内に配置され、戦後も城郭の一部は陸上自衛隊新発田駐屯地になっています。

美しい石垣が残り石落(いしおとし)をそなえた実戦的な櫓門の本丸表門と、堀端をハスの花が彩る旧二ノ丸隅櫓は本丸鉄砲櫓跡に移築されていますが江戸時代の建築物で国の重要文化財。
平成16年に日本古来の伝統手法による木造で本丸・三階櫓と本丸・辰巳櫓(たつみやぐら)が復元されています。

三階櫓は、棟がT字型になっていて、3個の入母屋に3個の鯱を配した全国唯一のユニークな構造。
1679(延宝7)年に再建された三階櫓を復元したもので、腰の部分はなまこ壁になっています。
ただし、三階櫓は自衛隊新発田駐屯地内のため、外観を眺めるのみとなっています。

緑豊かな城内では、4月中旬〜4月下旬にかけてはソメイヨシノの花見が可能。
また別名「菖蒲城」(しょうぶ)とも呼ばれるアヤメの名所で、初夏には60万本のアヤメも咲き誇ります。
本丸表門前には赤穂四十七士のひとり、新発田出身(父・中山弥次右衛門は新発田藩士)で、高田馬場の決闘後に赤穂藩士となった堀部安兵衛(堀部武庸=ほりべたけつね)の銅像が立っています。

新発田藩下屋敷だった清水園(清水谷御殿)と溝口家の別邸だった五十公野御茶屋(いじみのおちゃや)は国の名勝、清水園内の旧新発田藩足軽長屋は国の重要文化財に指定されています。

溝口秀勝
初代の藩主となった溝口秀勝は、尾張国中島郡西溝口村(現・愛知県稲沢市西溝口町)の出身。
幼少時から丹羽長秀に仕え織田信長にその才を見出されました。
羽柴秀吉と柴田勝家の賤ヶ岳の戦い(しずがたけのたたかい)後、越前国北ノ庄城(柴田勝家旧領)に入封した丹羽長秀の与力となり、大聖寺城(現・石川県加賀市大聖寺町)の城主に出世。
豊臣秀吉の朝鮮派兵の際には、肥前国名護屋城を守備。
関ヶ原合戦前の1598(慶長3)年に新発田城主になり、関ヶ原合戦では東軍に与して所領を安堵されています。
菩提寺は自らが開基となる宝光寺(創建当時は淨見寺)。
 

新発田城 DATA

名称 新発田城/しばたじょう
所在地 新潟県新発田市大手町6-4
関連HP http://shibata-info.jp/
電車・バスで JR新発田駅から徒歩20分
ドライブで 日本海東北自動車道聖籠新発田ICから10分
駐車場 10台(新発田城址公園駐車場)/無料
問い合わせ TEL:0254-23-3132

 

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プレスマンユニオン編集部

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