能生白山神社

糸魚川市能生(のう)に鎮座する古代の越国(こしのくに=現在の北越地方)の女王・奴奈川姫(沼河比売=ぬなかわひめ)を祀る古社が能生白山神社(正式名は白山神社)。社伝では創建は神代に逆上り、白山開山の泰澄が、奈良時代に仏像を安置して白山権現となったのだとか。

本殿は国の重要文化財

祭神は、奴奈川姫命(ぬながわひめのみこと)、伊弉那岐命(いざなぎのみこと)、大巳貴命(おおむなちのみこと)。
927(延長5)年編纂の『延喜式神名帳』に記載される奴奈川神社は、能生白山神社ではないかと推測されています(一の宮奴奈川神社、田伏奴奈川神社という説もあり、定かでありません)。

1515(永正12)年、能登の守護大名、畠山義元(はたけやまよしもと)寄進というの本殿は、室町時代の特色を色濃く残し、国の重要文化財に指定。
一棟の中に神殿が三つ並んでいる三間社(さんげんしゃ)で、流造(ながれづくり)、そして屋根には木材の薄板を施した杮葺(こけらぶき)となっています。

春季大祭に奉納の「能生の舞楽」は国の重要無形文化財

1689(元禄2)年、『奥の細道』途中の松尾芭蕉は、能生に宿泊の折、白山権現(現・白山神社)の汐路の鐘を「曙や 霧にうつまくかねの聲」と詠んでいます。

宝物殿には重要文化財の木造聖観音立像(もくぞうしょうかんのんりゅうぞう)を安置。

社叢である尾山(御山=権現山)はツバキ、アカガシ、シロダモなどが茂り、ヒメハルゼミ生息地の北限で、能生ヒメハルゼミ発生地として国の天然記念物、環境省の「日本の音風景百選」に選定。
ちなみにヒメハルゼミの最盛期は7月下旬です。

4月24日の春季大祭が斎行され、国の重要無形文化財に指定される「能生の舞楽」が奉納されます。
室町時代中期に四天王寺(現・大阪市天王寺区)から伝承されたものと伝えられています。

能生白山神社
名称 能生白山神社/のうはくさんじんじゃ
所在地 新潟県糸魚川市能生7238
関連HP 糸魚川市観光協会公式ホームページ
電車・バスで えちごトキめき鉄道能生駅から徒歩20分
ドライブで 北陸自動車道能生ICから約2.6km
駐車場 23台/無料
問い合わせ 能生白山神社 TEL:025-566-3465
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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