旧端出場水力発電所

旧端出場水力発電所

愛媛県新居浜市立川町、足谷川右岸の急峻な傾斜地に築かれたレンガ造りの発電所の跡が旧端出場水力発電所(きゅうはでばすいりょくはつでんしょ)。四阪島製錬所、別子銅山の坑内列車、社宅などへの電力供給を目的に明治45年に完成した水力発電所。国の登録有形文化財、経済産業省の近代化産業遺産に認定されています。

別子銅山に電力を供給した発電所

旧端出場水力発電所

マイントピア別子と川を挟んだ隣にあるレンガ造りの発電所遺構(住友別子鉱業所が開設、休止時には住友共同電力が保有)。
明治45年に運転を開始し、昭和45年2月に休止するまで(別子銅山閉山は昭和48年)、最大4800kW(稼働当初は3000kW)の電気を別子銅山に送り続けました。
イギリス積みのレンガ造りで、上に二連のアーチ窓、下には大きな欠円アーチ窓、要所に石を配するというお洒落な外観。

銅山越え南側の吉野川水系の銅山川の水を利用し、日浦に集められた水は、鉱山用トンネルの日浦通洞(明治44年貫通)と第三通洞(明治38年貫通)を通り、石ヶ山丈(標高750m)のレンガ造りの水槽まで引水し、当時東洋一を誇った有効落差597.18mという水圧鉄管を使用し、ドイツ製の発電機を回して発電を行ないました。

大正11年からは当時世界一といわれた新居浜〜四阪島間20kmの海底ケーブルを使って四阪島製錬所まで送電を行なっていました。
長距離送電、多数の接続箇所の技術開発など、現代の海底ケーブル敷設における技術発展に多大な貢献をも果たしているのです。

内部には当時の最新鋭の設備であるドイツのシーメンス社製の発電機、ドイツ・フォイト社の水車や周波数変換機が保存されています。
一般公開に向け平成30年度から耐震工事を実施し、令和2年10月から一般公開(特別公開実施日のみの限定)。

別子銅山関連遺産として経済産業省の近代化産業遺産(「地域と様々な関わりを持ちながら我が国の銅生産を支えた瀬戸内の銅山の歩みを物語る近代化産業遺産群」)に認定。

ちなみに、住友共同電力(大正8年創業)は、新居浜市内に、銅山川の最上部に設置された別子ダムから取水する有効落差599.7mを利用して最大2万kWの発電を行なう東平発電所、鹿森ダムの水を利用する山根発電所を保有しています。

画像協力/愛媛県観光物産協会

旧端出場水力発電所
名称 旧端出場水力発電所/きゅうはでばすいりょくはつでんしょ
所在地 愛媛県新居浜市立川町594
関連HP 新居浜市公式ホームページ
電車・バスで JR新居浜駅からタクシーで20分
ドライブで 松山自動車道新居浜ICから約6km
問い合わせ 新居浜市企画部別子銅山文化遺産課TEL0897-65-1236
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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