白山公園・ラジオ塔

白山公園・ラジオ塔

新潟県新潟市中央区、明治6年1月、太政官布告第16号で開設された全国的にも初期の公園が、白山公園。回遊式庭園の蓮池の中に置かれた灯籠風の塔が、ラジオ塔。ラジオ放送の普及を目的に、昭和7年、NHKが設置した放送塔で、現存する貴重なもの。

現在もラジオ放送が流れるレトロな放送塔

一見すると石灯籠風ですが、昭和7年〜昭和9年にラジオ受信契約数100万件突破を記念して、全国の公園に設置した41基のうちのひとつ。
ラジオ塔(当時の呼称はラヂオ塔)の正式名は、「公衆用聴取施設」で、NHK大阪中央放送局が昭和5年6月15日、大阪市の天王寺公園旧音楽堂跡に、最初のラジオ塔を設置したのが始まり(NHKのラジオ放送の全国展開は昭和4年2月から)。

昭和6年に奈良公園(奈良市)、湊川公園(神戸市)、昭和7年に円山公園(京都市)と関西に設置されていましたが、ラジオ受信契約数100万件突破を記念し、全国に配置されることになり、昭和7年に大通公園(札幌市)、常盤公園(旭川市)、千秋公園(秋田市)、雁島公園(山形市)、福島市中央公園(福島市)、隅田公園(東京都台東区)、野毛山公園(横浜市)、清水山公園(静岡市)、岐阜公園(岐阜市)、高知公園(高知市)、東公園(福岡市博多区)などとともに、白山公園にも建立されたもの。

昭和7年設置のラジオ塔では、野毛山公園、清水山公園とともに数少ない現存の塔。
白山公園の場合は、NHK新潟放送局(JOQK)が前年の昭和6年11月11日に開局しているので、開局1周年を兼ねての設置です。
地元局のNHKのラジオ放送を受信、胴部のボタンを押すと10分間にわたり上部に開いた窓のスピーカーから放送が流れる仕組みでした。

中の受信機は戦中の金属供出などで失われていますが、白山公園の場合は、平成27年に外部を塗装し、内部を復元、今もラジオ放送(NHKラジオ第1・新潟放送局)が流れる仕組みに。
現存するラジオ塔で、今も通常のNHKのラジオ放送が流れる希少な例になっています。

ラジオ塔のなかには国の登録有形文化財に指定されるものもあり、まさに文化財的な存在。

白山公園・ラジオ塔
名称 白山公園・ラジオ塔/はくさんこうえん・らじおとう
所在地 新潟県新潟市中央区一番堀通町
関連HP 新潟市公式ホームページ
電車・バスで JR新潟駅から徒歩20分
ドライブで 北陸自動車道新潟西ICから約7km
駐車場 白山公園駐車場A、B、C、D(合計592台/有料)
問い合わせ 新潟市中央区建設課 TEL:025-223-1000
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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