長野県下高井郡山ノ内町、志賀高原に点在する池沼を巡るハイキングコースが志賀高原池めぐりコース。志賀山の火山活動によってできた湖沼群を歩く、全長10.3km、所要3時間30分のコース。硯川(すずりかわ)から前山ペアリフトに乗り、前山へ。ここから渋池、四十八池、大沼池、大沼池入口バス停へと抜けます。
硯川バス停を起点に、大沼を目指そう
車は、志賀高原の宿泊場所に置いておいて、コース入口までバスを利用するのが賢明。
硯川を起点とするほうが全体に下り傾向となるので、歩きやすく、最初がリフト、最後に林道歩きとなるのでおすすめです。
ゴールの大沼池入口バス停は、長電バス奥志賀高原線ですが、本数が少ないので注意が必要(平日、休日・夏休み期間ではダイヤが異なります)。
またバスを逃すと、蓮池まで1時間ほど歩くことに。
全体を通して危険な場所もないので、夏休みのファミリーハイクには絶好です。
亜高山帯の樹林を歩く部分が多いので、避暑、そして森林浴効果も期待できます。
リフトで上った前山山頂からワタスゲ咲く前山湿原、浮島のある渋池から四十八池を経て志賀高原最大の大沼池まで、亜高山帯の原生林の中を進むコースで、水や食料、そして天気の急変に備えて雨具は必携です(夏山シーズンは、午後夕立のことも)。
四十八池手前の分岐点は、右がダイレクトに四十八池に出るルート。
左は志賀山・裏志賀山を経て、四十八池に至る道で、志賀山(2035.7m/分岐から徒歩35分)、裏志賀山(2037m/志賀山から徒歩40分)に登ると1時間40分ほど余計にかかります。
裏志賀山ルートは、山頂周辺の火口跡を観察し、一部ハイマツの茂る高山帯を歩きますが、脚力に自信のある人向き。
ちなみに大沼池はあまり知られていませんが、日本の湖沼では透明度第6位を誇っているので、周囲の原生林が支えるその澄んだ雰囲気、神秘性にも注目を。
志賀高原池めぐりコース コースタイム
硯川(ほたる温泉)バス停(長電バス白根火山線)〜(サマーリフト5分)〜前山湿原(標高1800m)〜(徒歩5分)〜渋池(標高1820m)〜(徒歩20分)〜裏志賀山分岐(標高1850m)〜(徒歩25分)〜四十八池(標高1890m/屋根付きのベンチ)〜(徒歩1時間/下り道)〜大沼池(標高1730m)〜(徒歩30分)〜池尻〜(徒歩1時間/逆池経由のルートも)〜大沼池入口バス停(標高1560m/長電バス奥志賀高原線 )
志賀山の爆発で志賀高原の湖沼群が誕生!
志賀高原の湖沼群を生み出した志賀山の火山活動は、25万年前〜5万年前。
初期の火山活動では安山岩質の溶岩・火砕流や火山泥流を大量に流出させ、上林温泉辺りまで到達しています。
噴出物の凹部には、琵琶池、丸池、蓮池、長池、木戸池、三角池などの池を創り出して、幕岩近くで角間川をせき止めて湖(旧志賀湖)を誕生させています。
その湖の湖底部分が平坦な平床や田ノ原湿原となって残されています。
最後の5万年前の火山活動では、安山岩の溶岩を噴出し、西は、おたの申す平、東は横湯川をせき止め、大沼池を生み出しています。
現在、大沼池周辺では、森林浴が楽しめる亜高山帯の樹林となっていますが、樹林の下は、この5万年前の溶岩流です。
志賀山の溶岩流による堰止湖の大沼池は、酸性で青みを帯びた池で被写体としても人気ですが、水源のひとつ赤石山の赤石沢には硫酸イオンを含む強酸性の鉱泉があり、酸性が強い沢水が流れ込んでいます。
そのため魚は生息していません。
志賀高原池めぐりコース | |
名称 | 志賀高原池めぐりコース/しがこうげんいけめぐりこーす |
所在地 | 長野県下高井郡山ノ内町平隠 |
関連HP | 志賀高原観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 長野電鉄湯田中駅から長電バス白根火山行き、ほたる温泉行きで、ほたる温泉下車 |
ドライブで | 上信越自動車道信州中野ICから約30km |
駐車場 | 前山サマーリフト駐車場(50台/無料)・硯川駐車場(100台/無料) |
問い合わせ | 志賀高原観光協会 TEL:0269-34-2404/FAX:0269-34-2344 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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