長崎県大村市にある大村藩の藩庁だった玖島城(くしまじょう)の城跡を公園化したのが大村公園。現在は長崎県内随一の花の名所として知られ、天然記念物のオオムラザクラ(大村桜)300本をはじめとする2000本の桜が、園内を桜色で埋めつくす、「日本さくら名所100選」選定の地になっています。
「日本さくら名所100選」選定の桜の名所
慶長4年(1599年)、大村善前(おおむらよしあき)により築城された玖島城(くしまじょう)。
慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いでは、松浦鎮信らと一緒に東軍に就いたため、所領を安堵されています。
三方を海に囲まれた半島にある平山城で、当時のままの石垣や海城らしく藩所有の船を格納した御船蔵跡(長崎県の史跡)が残されています。
豊臣秀吉の命で朝鮮に出兵した慶長の役の際、慶長3年(1598年)の順天城の戦いで、日本軍の大村喜前、小西行長、松浦鎮信、有馬晴信、五島玄雅の5大名1万3700人の兵力で、3倍以上の兵力を有する明・朝鮮軍を撃退。
宇喜多秀家、藤堂高虎が築城した順天城は、三方を海に囲まれた難攻不落の城で、それを参考に築城場所を選定したのです。
本丸、二の丸、三の丸で構成され、石垣は自然石を使った野面積みで築かれていました。
天守は建造されていません。
その大村藩主の居城跡に整備されたのが、大村公園。
本丸跡には、明治17年、歴代大村氏を祀る大村神社が創建されています。
また、本丸、南堀などの石垣が現存し、平成4年に南堀に臨む板敷櫓が再建され、南堀から眺める板敷櫓は、公園のシンボル的存在。
国の天然記念物に指定されるオオムラザクラは、花びらが60枚、多いものでは200枚にもおよぶボリューム感たっぷりのサトザクラです。
通常はソメイヨシノが咲き終えた後、大村神社周辺を中心に、薄紅色の花を咲かせています。
桜の見頃は例年3月下旬~4月中旬(期間中日没~23:00にライトアップを実施)。
5月下旬には、171種約30万本が咲き誇る、花菖蒲園もあり、例年6月上旬には『花菖蒲まつり』が行なわれ、ライトアップも実施。
大村公園(玖島城) | |
名称 | 大村公園(玖島城)/おおむらこうえん(くしまじょう) |
所在地 | 長崎県大村市玖島1-45-3 |
関連HP | 大村市公式ホームページ |
電車・バスで | JR大村駅から県営バス諫早方面行きで5分、市役所前下車すぐ |
ドライブで | 長崎自動車道大村ICから約6km |
駐車場 | 134台/無料 |
問い合わせ | 大村市観光振興課 TEL:0957-53-4111 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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