立山黒部アルペンルートの長野県側の玄関口でもある大町。岳都ともいえるまさにアルプスの登山口です。大町温泉郷が有名ですが、八坂地区(旧八坂村)にも温泉が湧き、さらには高瀬渓谷にも温泉が湧出。温泉ソムリエでテレビ『いきなり!黄金伝説。』でも活躍の板倉あつしが、ぜひとも入りたい温泉を3つ選びます。
大町市で入りたい温泉ベスト3
湯俣温泉・晴嵐荘
大町市の高瀬渓谷には下流から大町ダム、七倉ダム、高瀬ダムと3つのダムが連続しています。このうちマイカーで到達できるのは七倉ダム(七倉山荘)まで。高瀬ダムへは「特定タクシー」に乗り換えて行きます。その最奥の高瀬ダムの堰堤から片道2時間30分~3時間ほど林道を歩いて到達するのが湯俣温泉です。晴嵐荘開設期間は、7月1日~10月中旬。政乱荘から15分ほど歩くと国の天然記念物「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」(上の画像)があります。
「歩いてしか行けない秘湯。温泉が河原のいたることから湧き出していて、掘ればマイ露天風呂が完成します。晴嵐荘近くにはちゃんとした露天風呂も用意されています。健脚なら晴嵐荘に日帰り入浴も可能です。晴嵐荘自体は山小屋なのでご注意を」(板倉あつし)
ANA ホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん
黒部ダムに一番近いが売りのリゾートホテルが日向山高原のANA ホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん。温泉は葛温泉からの引き湯で、掛け流しで楽しめます。大浴場には露天風呂もあって、森のなかで入浴する気分が最高に爽快です。
「ANA ホリデイ・インリゾートのホテルですから、そのサービスも太鼓判。日帰り入浴もできるのでランチタイムにレストランでのランチとセットで楽しむのもおすすめです。ご当地カレーの黒部ダムカレーも味わえますよ」(板倉あつし)
葛温泉・温宿かじか
湯量豊富な葛温泉(くずおんせん)にある温泉宿が温宿かじか。自家源泉を2本持ち、内湯は87.8度、露天風呂は72.4度のいずれも単純温泉。掛け流しで自慢のお湯が楽しめます。内湯は木曽五木のひとつ高野槙(こうやまき)というこだわりです。日中なら日帰り入浴も可能です。
「大町温泉郷の温泉は、実は葛温泉からの引き湯。泉質にこだわるなら成分の劣化しない源泉に行くのがセオリーでしょう」(板倉あつし)
板倉あつしProfile
日本旅のペンクラブ理事、プレスマンユニオン理事、温泉観光士、温泉ソムリエマスター。取材は年200日以上。旅・温泉・食・音楽・乗り物・自然・環境の放送制作と執筆業。TV番組 『いきなり!黄金伝説。』コメンテーターほか、夕刊フジに食と温泉のコラム「菜湯紀」と「旅ソムリエ」連載中。
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag