平安時代、国庁に赴任した国司が国中の神社を巡る手間を省くため、国府の近くに造られたのが、総社。古代、備中国府が置かれたときに、備中の主な神社、324社の神を合祀して創建されたのが総社市の備中総社宮です。本殿は昭和54年の再建ですが、前庭の古代の様式を今に伝える三島式庭園と長い回廊が美しく、往時の雰囲気を伝えています。
備中国各地に祀られた神様が大集合!
吉備の最有力豪族の拠点だったのが備中総社宮周辺。
全国第4位の規模の巨大古墳である造山古墳、そしてこうもり塚古墳などの古墳がその証にもなっています。
吉備国は7世紀後半に、吉備国を備前国、備中国、備後国に三分されますが、それ以前からこの地は、吉備国の中心的な場所だったのです。
総社市という名の由来も、もちろんこの備中国総社(備中総社宮)から。
旧吉備国でいえば、備前国総社宮は岡山市祇園に、備後国の総社神社は広島県府中市元町にあります。
備中総社宮の三島式庭園は、岡山後楽園造園時に参考にされた庭です。
三島式という名の通り、三つの神島を持つ美しい神池があり、三島が「品」の字のように三角に配置されていることにも注目を。
古代には一帯は沼地が広がり、その沼を利用されたのが神池と推測できます。
延喜式神名帳に記載される賀夜郡(かやぐん・かようぐん)4座のなかで、野俣神社とあるのは、境内社の沼田神社(沼田天満宮)ではないかと推測されています。
また備中総社宮に隣接する八角形の楼閣をもつ明治期の洋館は、旧総社警察署。
現在は「まちかど郷土館」として利用され、備中の売薬や阿曽の鋳物などの物産展示や歴史を紹介しています。
備中総社宮 | |
名称 | 備中総社宮/びっちゅうそうじゃぐう |
所在地 | 岡山県総社市総社2-18-1 |
関連HP | 備中総社宮公式ホームページ |
電車・バスで | JR東総社駅から徒歩5分 |
ドライブで | 岡山自動車道岡山総社ICから約5.2km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 社務所 TEL:0866-93-4302/FAX:0866-93-4302 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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