佐紀石塚山古墳(成務天皇陵)

佐紀石塚山古墳(成務天皇陵)

奈良県奈良市山陵町にある墳丘長218mの巨大な前方後円墳が、佐紀石塚山古墳(さきいしづかやまこふん)。全国26位、奈良県内8位の巨大古墳で、宮内庁から狭城盾列池後陵(さきのたたなみのいけじりのみささぎ)として成務天皇陵(せいむてんのうりょう)に治定されています。

巨大な前方後円墳が近接して並んだ特異な例

神功皇后に治定される五社神古墳(ごさしこふん)など、ヤマト王権の王墓を含む大古墳が多いことで知られる佐紀盾列古墳群(さきたてなみこふんぐん)の1基で、4世紀半ば(古墳時代前期)の築造。
佐紀陵山古墳(さきみささぎやまこふん/日葉酢媛命陵)の西に接する前方後円墳で、墳丘は3段に築かれ、斜面を覆う葺石が多いことが石塚山の名の由来になっています。

佐紀石塚山古墳のくびれ部に佐紀陵山古墳の後円部がくい込んだ配置になっているため、佐紀石塚山古墳の周濠は極端に狭くなっており、佐紀陵山古墳が先に築造されたと推測されています。
2基の巨大古墳があまりに近接しているので、両古墳の被葬者には特別な関係性があったとも。

佐紀石塚山古墳の後円部に竪穴式石室と長持形石棺があることが推定され、「大王の棺」とよばれる長持形石棺の出現を探る手掛かりとなる古墳にもなっています。
さらに周濠外には、北から東北にかけて3基の陪塚があり、陪塚の初現事例としても貴重な例。

佐紀石塚山古墳(成務天皇陵)
名称 佐紀石塚山古墳(成務天皇陵)/さきいしづかやまこふん(せいむてんのうりょう)
所在地 奈良県奈良市山陵町323
関連HP 宮内庁公式ホームページ
電車・バスで 近鉄平城駅から徒歩5分
問い合わせ 宮内庁書陵部畝傍陵墓監区事務所 TEL:0744-22-3338
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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