岡山県笠岡市横島の入江に建つ恐竜登場以前から生き続けるカブトガニ(絶滅危惧1類)専門のミュージアムがカブトガニ博物館。2億年前から姿を変えずに生き続けるカブトガニは「生きた化石」と呼ばれていますが、笠岡市の神島水道一帯は、繁殖地として国の天然記念物にも指定されています。
大水槽で生きているカブトガニを観察
カブトガニを踏みつけたであろう恐竜たちは約6500年前に絶滅してしまいましたが、その強い生命力で今も生き続けるカブトガニ。
日本では九州北部と瀬戸内海の数ヶ所に棲息地があり、なかでも笠岡市はその筆頭です。
カブトガニ博物館の館内の大水槽では生きたカブトガニの成体を観察できるほか、幼生のカブトガニを観察できる飼育展示室、40億年前の地球から現在まで、そして「笠岡とカブトガニ」を映像で学ぶ「カブトガニシアター」、カブトガニの標本や恐竜の化石も展示されています。
またオープンエアーとなった展望室からは、国の天然記念物「カブトガニ繁殖地」、神島水道が一望のもと。
実物大の模型が並ぶ恐竜公園や、アスレチック広場も併設され、ファミリーにも絶好の行楽スポットになっています。
なかでも恐竜公園は森林ゾーン、砂漠ゾーン、海ゾーンの3つのゾーンに分かれ、ディプロドクスとイグアノドン、アパトサウルス(森林ゾーン)、ティラノサウルス、プロトケラトプス、プテラノドン(砂漠ゾーン)、エラスモサウルス(海ゾーン)の7種類8体の恐竜たちが配され、さながらジュラシック・パークのような雰囲気です(カブトガニ博物館の休館日には入場できません)。
カブトガニ博物館前の入江は全域がカブトガニ保護指定地区(「カブトガニ繁殖地」)で、アナジャコ掘りや潮干狩りなどの生息環境を乱す行為は禁止されています。
ちなみに、カブトガニは、カニではなく、実はクモの仲間だということがわかっています。
波の穏やかな浅海に広大な干潟と砂浜を有していることが、生息の条件で、砂浜が産卵場、干潟は幼生(ようせい)の育成場所となっているのです。
瀬戸内海、九州北部、壱岐島のこうした環境は、干拓などで失われ、絶滅の危機に瀕しています。
カブトガニ博物館 | |
名称 | カブトガニ博物館/かぶとがにはくぶつかん |
所在地 | 岡山県笠岡市横島1946-2 |
関連HP | カブトガニ博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR笠岡駅から井笠鉄道バス神島外浦行きで20分、カブトガニ博物館前下車 |
ドライブで | 山陽自動車道笠岡ICから約7.5km |
駐車場 | 200台/無料 |
問い合わせ | カブトガニ博物館 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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