岡山県倉敷市児島味野にある歴史ある木造の灯明台が旧野﨑浜灯明台。文久3年(1863年)、野﨑浜に塩田を築き、苗字帯刀を許された大庄屋、野﨑武左衛門が築いたもの。塩釜明神の御神燈として、浜に出入りする船の夜間照明のための灯台として機能したもので、倉敷市の文化財に指定されています。
野﨑浜の塩田に出入りする船を見守った灯台
味野浜と赤﨑浜境の入江の埠頭に立つ日本式木造灯明台。
児島郡味野村に生まれた野﨑武左衛門は、文政13年(1830年)、藩の融資を得て味野浜・赤﨑浜の沖に48haの塩田を築き、味野村・赤﨑村から一文字をとって野﨑浜とし、自らの姓も昆陽野(このや)から野﨑へと変えています。
この野﨑浜の塩田としての開拓が、塩田王、大庄屋へのきっかけで、かつては塩の積出しをする船着場があり、野﨑浜灯明台は、出入りする船の安全を確保するという目的があったのです。
この灯台が完成した翌年、元治元年(1864年)、野﨑武左衛門は76歳で没しています。
現存する木造高灯籠形式の灯台は数少なく、貴重な遺構で、現在も旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館と同様に、竜王会館が管理する文化財となっています。
旧野﨑浜灯明台 | |
名称 | 旧野﨑浜灯明台/きゅうのざきはまとうみょうだい |
所在地 | 岡山県倉敷市児島味野 |
関連HP | 倉敷市公式観光サイト |
電車・バスで | JR児島駅から徒歩5分 |
ドライブで | 瀬戸中央自動車道児島ICから約2km |
問い合わせ | 旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館 TEL:086-472-2001 |
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