沖縄県宮古島市、宮古島の平良市街(ひららしがい)にある歴史ある井戸が大和井(やまとがー)。水が湧出する場所は、井(ガー)と呼ばれて、水道が整備されるまで住民の貴重な生活用水となってきました。そのなかで、1720年に掘削され、薩摩藩の役人らが使う専用の井戸だったのが大和井です。
国の史跡となる宮古島の石造井戸
隆起珊瑚礁の島である宮古島には川はなく、雨は琉球石灰岩の地に地下浸透して海に注ぎます。
そのために、井戸を掘って生活用水にしたのです。
大和井は、『雍正旧記』(ようぜいきゅうき=宮古島の四大古文書のひとつ)の記載から、1720年に掘られたものと推測され、周囲は歴史を感じさせる石積み、石敷きに。
伝承では、首里王府や薩摩藩から派遣された役人専用の井戸で、庶民は使えなかったのだとか。
大和の役人が使うための井戸が名の由来というわけなのです。
大和井から50mほど北西に位置する庶民用の「ぶとら井」(ぶとらがー)とともに国の史跡となっています。
大和井には駐車場はありませんが、宮古島市役所を起点に周囲の史跡を結ぶ「平良綾道」(ぴさら=人の住むにふさわしい地、あやんつ=美しい道)と称する探勝ルートも整備されているので(仲宗根豊見親の墓など28ヶ所の史跡を巡る4kmのルート)、車を市役所に置いて平良史跡巡りを楽しむのもおすすめです。
大和井 | |
名称 | 大和井/やまとがー |
所在地 | 沖縄県宮古島市平良西仲宗根387 |
ドライブで | 宮古空港から約5km |
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