『さとうきび畑』歌碑

『さとうきび畑』歌碑

沖縄県中頭郡読谷村(よみたんそん)、さとうきび畑に囲まれた海の見える歌碑広場に立つのが、『さとうきび畑』歌碑。作曲家の寺島尚彦(てらしまなおひこが自ら作詞も手がけた歌『さとうきび畑』は、昭和39年に発表。平成13年に森山良子がカバーして一躍有名になった曲です。

米軍上陸地に立つ平和への思いを込めた歌碑

昭和39年、歌手・石井好子の伴奏者として本土復帰前(沖縄返還=昭和47年5月15日)の沖縄を訪問した際、地元の人の案内で激戦地だった摩文仁の背丈以上に伸びたサトウキビ畑の中を歩いた際、「あなたの歩いている土の下に、まだたくさんの戦没者が眠ったままになっています」という話を聴いた際、思わず立ちすくみ、風の音だけが耳を圧倒したのだとか。
その風の音が、戦没者たちの怒号と嗚咽だと確信し、さとうきび畑の風の音「ざわわ」にたどり着いたのです。

着想した作品で、作品中66回繰り返される「ざわわ」は、市民をも巻き込んだ沖縄戦で戦死した人々が眠る(住民の4人に1人が戦没)、夏のさとうきび畑に流れる風の音をイメージしています。

沖縄戦で死んだ父親の顔を知らない少女が、父親を探しにさとうきび畑に行くという物語。
なぜ殺されたのか、なにを恐れ自決したのかと平和を訴える歌詞になっています。

歌碑の立つ読谷村高志保地区は、昭和20年4月1日にアメリカ軍が沖縄本土上陸を開始した場所で、この歌に込められた平和の祈りを沖縄から永遠に発信し続けるために建立された歌碑です。
歌碑の建立にかかった経費などは、草の根運動として、全国各地からの寄付、歌碑基金チャリティーコンサートなどを通して集められたもので、平成24年4月1日に完成。
『さとうきび畑』歌碑周辺には時期(4月~6月、10月~3月)になると、さとうきび一面の風景に。

寺島尚彦著『ざわわさとうきび畑―緑いろのエッセイ』が琉球新報社から出版されています。

『さとうきび畑』歌碑
名称 『さとうきび畑』歌碑/『さとうきびばたけ』かひ
所在地 沖縄県中頭郡読谷村字高志保495-5
関連HP 読谷村観光協会公式ホームページ
ドライブで 那覇空港から約30km
駐車場 あり/無料
問い合わせ 読谷村観光協会 TEL.098-958-6494/FAX.098-979-6558
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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