淀川ワンド・城北ワンド群

淀川ワンド・城北ワンド群

「ワンド」とは、川岸にある入江、よどみ、淵、池など水が増えたときに繋がる部分で「湾処」とも書きます。環境が少しずつ異なり、それぞれが小宇宙のような独自の生態系を保つのが特徴。大阪を流れる淀川には45ものワンドがありますが、城東貨物線・赤川鉄橋から菅原城北大橋南詰にあるのが城北ワンド群(しろきたわんどぐん)です。

絶滅危惧種のイタセンパラも生育

淀川ワンド・城北ワンド群
淀川ワンド・城北ワンド群

淀川ワンドのひとつ、城北ワンド群は、明治時代に京都まで蒸気船が通行できるようにと施された「ケレップ水制」(粗朶水制)という流水制御工事で土砂が堆積し、本流と隔離された小さな池が誕生したもの。
水が濾過(ろか)されて入るので本流よりも水質は良好です。
周辺にはヨシが生育し、それが水質の浄化にも役立っているのです。

国の天然記念物に指定されている絶滅危惧種のイタセンパラ(板鮮腹/コイ科タナゴ亜科タナゴ属の淡水魚で、淀川水系・富山平野・濃尾平野の3ヶ所にのみ分布)という魚もこのワンド周辺にしか棲息しません。

イタセンパラ保全の市民活動、橋脚も自然環境に配慮して造られるなど、環境保護に努める多くの人々の尽力によってワンドの生態系が守られています。
菅原城北大橋のたもと(南詰)には城北ワンドに隣接して淀川河川公園(城北河畔地区)があり、城北菖蒲園なども整備されています。
上流の鳥飼大橋の南詰にある庭窪ワンド群など周辺には多数のワンドがあるので河川敷の北大阪周遊自転車道などを使って観察するのも楽しいでしょう。

淀川ワンド・城北ワンド群
淀川ワンド・城北ワンド群
淀川ワンド・城北ワンド群
名称 淀川ワンド・城北ワンド群/よどがわわんど・しろきたわんどぐん
所在地 大阪府大阪市旭区赤川4
電車・バスで JRおおさか東線城北公園通駅から徒歩15分
ドライブで 阪神高速12号守口線城北出口から上新庄生野線で北に2km
駐車場 なし
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
淀川

淀川

2020年7月7日
城北菖蒲園

『城北菖蒲園』(城北公園)開園|大阪市|2024

2019年6月1日

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ