道明寺天満宮

道明寺天満宮

大阪府藤井寺市にある道明寺天満宮は、古代に土師氏(はじし)が祖神の天穂日命を祀ったことに始まる古社。仏教伝来後、聖徳太子の発願で土師寺(はじでら)も創建されたと伝えられ、菅原道真の伯母・覚寿尼(かくじゅに)が土師寺の住持となったのが天満宮としての始まりです。菅原道真ゆかりの品が国宝に指定されています。

菅原道真ゆかりの社として繁栄

道明寺天満宮
注連柱

古代には土師神社、土師寺といい、この地に住んで初めて埴輪(はにわ)をつくったと伝わる土師氏(古墳造営や葬送儀礼にかかわった古代の豪族、光仁天皇から「菅原」の姓を賜った)の氏寺(土師寺)と氏神(土師神社)をルーツとする古社。

延喜元年(901年)、菅原道真は、九州・太宰府に左遷される途中、当社に立ち寄って、伯母・覚寿尼との別れを惜しんでいます。
延喜3年(903年)、九州の太宰府(だざいふ)で病死した菅原道真の自作という十一面観音像を没後の天暦元年(947年)に祀り、土師寺を道明寺(真言宗御室派の尼寺)、土師神社内に菅原道真を祀ったのが天満宮としての始まり。
覚寿尼が土師寺の住持だったことから道真の遺品がここに届けられたのです。

戦国時代に織田信長軍の古市高屋城攻めで社殿や五重塔などを焼失するも、後に織田信長、豊臣秀吉、徳川歴代将軍の尊崇を受けて繁栄しました。
江戸時代までは神仏習合でしたが、明治初年の神仏分離令により、5坊のうち、二之室の住持が神職家となり、天満宮を継承し、寺院だった道明寺は道を隔てて西に移築されています。

道明寺天満宮
神門
道明寺天満宮
撫で牛

梅園は2月中旬~3月上旬が見頃

道明寺天満宮・梅園
梅園

現存する権現造りの本殿は江戸初期の再建で、神仏習合の名残り。
本殿背後の梅園に80種、800本の梅が植栽され2月中旬~3月上旬に見頃を迎えます。

菅原道真が写経した大乗経を埋納した経塚から生えたという「もくげんじゅ」は、大阪府の天然記念物で、その種子で数珠を作り、念仏を唱えると、極楽往生できると謡曲『道明寺』に歌われています。

宝物館では菅原道真の遺品と伝えられる青白磁円硯(せいはくじえんけん=唐の官窯で焼かれた円形の硯)、銀装革帯(ぎんそうかくたい=2枚の革を縫い合わせた革帯)、玳瑁装牙櫛(たいまいそうげくし=前髪を飾る象牙の櫛)、伯牙弾琴鏡(はくがだんきんきょう=銅製の八花形の鏡)、犀角柄刀子(さいかくえとうず=柄の部分が犀の角で作られた小刀)、牙笏(げしゃく=象牙でできた笏)の国宝6点、国の重要文化財2点、大阪府指定文化財1点を収蔵。

菅原道真は誕生日が6月25日、太宰府左遷の詔が出されたのが、1月25日、命日が2月25日。
6月25日には『菅公生誕祭』が執り行なわれ、境内で薄茶がふるまわれます。
また毎月25日は「天神さんの縁日」で8:00~夕方まで境内で骨董市が開かれています。

道明寺天満宮・梅園
道明寺天満宮
名称 道明寺天満宮/どうみょうじてんまんぐう
所在地 大阪府藤井寺市道明寺1-16-40
関連HP 道明寺天満宮公式ホームページ
電車・バスで 近鉄南大阪線道明寺駅から徒歩3分
ドライブで 西名阪自動車道藤井寺ICから約2km
駐車場 80台/無料(正月の3ヶ日には臨時駐車場を含め600台分を用意)
問い合わせ 道明寺天満宮 TEL:072-953-2525/FAX:072-955-8055
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
道明寺天満宮・梅園

道明寺天満宮・梅園

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