日本には0番線がある駅が30駅以上! そもそも0番線は何のためにある!?

あまり知られていませんが、日本には0番線を有する駅が30駅近くあります。有名なターミナル駅では京都駅に0番線があり、高山線、北陸本線、琵琶湖線(東海道本線)の特急などが発車しています。そもそもどうして0番線が生まれたのでしょう。それにはかなり単純明快な理由が存在します。

鉄道最盛期には100駅に0番線があった!

綾瀬駅の千代田線ホーム

首都圏では、綾瀬駅(東京メトロ千代田線ホーム)、日暮里駅(京成本線上りホーム)、JR総武本線の四街道駅と成東駅(総武本線)、高崎駅(上信電鉄)などに0番線が存在し、さほどレアではありません。

ターミナル駅の名古屋駅もかつては0番線がありましたが(昭和41年6月29日に新設)、昭和63年3月13日に0・1番線ホームを1・2番線ホームに改称し、失われています。
全国的にはこのように、改称され、番号が振り直されるケースも多いのですが、それでもまだ30駅ほどが0番線を有しています。

駅の番線は、鉄道省・国鉄時代から、駅本屋(えきほんおく)の駅長室側から1番線、2番線、3番線と振っていくのが大原則。
無人駅のなかった時代には、1番線のある方向が駅舎があり、駅員がいる「駅の正面」だったわけで、現在でも、無人駅を含めてこの「根本ルール」は残されています。

こうしてホームに駅長室側か連番を振ってしまうと、問題となるのは、駅本屋と1番線の間に、新たなホームが誕生した場合です。
京都駅はJRだけでも11面18線(在来線9面14線、新幹線2面4線)というホームが多い駅ですが(敦賀駅と並んで、日本最多番号の34番線まであります)、正面玄関にあたる中央改札が面しているホームは0番線、その隣が2番線。

つまりは0番線があって1番線がないという不可思議な駅に。
駅ビルを含む大規模な駅改修が行なわれたことをきかけに、0番線が誕生しています。

東海道新幹線(JR東海)が11~14番線を使っているので、在来線は10番線までしか利用できません。
当初は1~10番線となったのですが、ホームのない線路が1本あることを加味して(現在の0番線と2番線の間の線路)、あえて1番線を0番線に変えて、わかりやすくしたのです。
つまりは「業務上の番線と案内上の番線とを一致させるために0番線をつくった」ということに。

似たケースは、日暮里駅で、京成線が高架ホーム1面を増設した際、地上のホームに0番線を振っています。

かつて鉄道が全盛だった時代には、1番線の駅本屋側にホームを増設するケースは多々あり、0番線ホームが存在する駅はなんと100駅近くありました。
総武本線の成東駅も明治44年11月1日、東金線東金駅〜成東駅が開業した際に、0番線が生まれているので、歴史的には明治の昔から存在していたことがわかります。

かつて鹿児島本線熊本駅には、0A番線、0B番線、0C番線、金沢駅にも0A番線、0B番線ととんでもないホームが存在していましたが、今は失われています。

柏崎駅の越後線・下り0番ホーム
日本には0番線がある駅が30駅以上! そもそも0番線は何のためにある!?
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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