日本三大平山城とは!?

日本三大平山城

平野部にある山、丘に築かれた城が平山城。織田信長が築いた安土城が最初とされ、姫路城(兵庫県姫路市)、津山城(岡山県津山市)、松山城(愛媛県松山市)が日本三大平山城と称されていますが、和歌山城(和歌山県和歌山市)、姫路城、松山城は、日本三大連立式平山城ともいわれています。

姫路城|兵庫県姫路市

所在地:兵庫県姫路市本町68
築城年:元弘3年(1333年)、近世城郭=慶長年5(1600年)
築城者:播磨守護職・赤松則村、近世城郭=池田輝政
主な城主:池田輝政、本多忠政(三の丸、西の丸を拡張)、酒井忠恭
史跡:国の特別史跡、世界文化遺産
遺構:現存建築物の内、大天守・小天守・渡櫓等8棟が国宝に、74棟の各種建造物(櫓・渡櫓27棟、門15棟、塀32棟)が国の重要文化財に指定
天守:5層7重の大天守(国宝)
備考:姫路市街にある姫山・鷺山(標高45.5m)に築かれた城
江戸時代には、三の丸が藩主の生活の場となり、御殿が建ち並んでいましたが、陸軍の進駐で御殿群は破却され、今では三の丸広場などに
名城選定:日本100名城

姫路城

日本の近世城郭のなかでも、築城当時の姿を残す唯一の存在といわれる姫路城。歴史は古く、1333(元弘3)年、播磨の守護職・赤松則村によって、砦が築かれたのが始まり。羽柴秀吉により、さらに池田輝政が現在の城郭を建築しました。天守群は国宝に、そし

津山城岡山県津山市

所在地:岡山県津山市山下135
築城年:嘉吉年間(1441年~1444年)、近世城郭=元和2年(1616年)
築城者:山名忠政、近世城郭=森忠政(もりただまさ=本能寺の変で討ち死にした森蘭丸の弟)
主な城主:森忠政
史跡:国の史跡
遺構:石垣などが現存(本丸、二の丸、三の丸の石垣は高さ45m)
天守:慶長15年(1610年)竣工の小倉城の天守を模して造られたとの伝承も(明治初期に破却され、現存せず)
備考:津山盆地の中央にある小高い丘・鶴山に建つ
往時は4重5階の層塔型天守がそびえ、60棟もの櫓がそびえていました(櫓の数が最も多い城郭は広島城で76棟、次いで姫路城が61棟)
名城選定:日本100名城

津山城(鶴山公園)

津山城(鶴山公園)

津山盆地(岡山県津山市)の中央にある小高い丘に建つ平山城の城跡が津山城で、姫路城、松山城と並んで日本三大平山城にも数えられています。鶴が羽根を広げたように見えることから、別名「鶴山城」(かくざんじょう)とも呼ばれ、その城跡は現在、鶴山公園と

松山城|愛媛県松山市

所在地:愛媛県松山市丸之内1
築城年:寛永4年(1627年)/築城に25年を費やす
築城者:豊臣秀吉の家臣・加藤嘉明(かとうよしあきら)
主な城主:加藤嘉明、松平定行
史跡
遺構:天守など21棟が現存し、国の重要文化財に指定
天守:現存する天守は、幕末の安政元年(1854年)再建
備考:松山市街の中心、標高131.4mの勝山に建つ
重要文化財の野原櫓は、日本で唯一現存する望楼型二重櫓で天守の原型を今に伝えています
名城選定:日本100名城

松山城

松山城

愛媛県松山市街の中心、標高131.4mの勝山に建つ松山城は、秀吉の家臣で賤ヶ岳合戦の「七本槍」の一人、加藤嘉明(かとうよしあきら)が25年の歳月を費やし寛永4年(1627年)に築城した平山城。天守など21棟が現存し、国の重要文化財に指定され

和歌山城|和歌山県和歌山市

所在地:和歌山県和歌山市一番丁3
築城年:天正13年(1585年)
築城者:羽柴秀吉の命で、羽柴秀長のため、藤堂高虎(とうどうたかとら)が築城
主な城主:羽柴秀長、浅野幸長、徳川頼宣(とくがわよりのぶ=徳川家康の第10子)
史跡:国の史跡、国の名勝(西の丸庭園)
遺構:岡口門と土塀(ともに国の重要文化財)、追廻門(和歌山市文化財)、特産の青石を使った野面積の石垣、二の丸にある大楠(和歌山県の天然記念物)
天守:コンクリート製の再建天守は歴史資料館に
備考:和歌山市の中心部、紀ノ川河口の虎伏山(とらふすやま・標高48.9m)に建つ
徳川御三家の一つ紀州徳川家55万5000石の居城で、城跡としては最盛期の4分の1の規模
名城選定:日本100名城

和歌山城

和歌山市の中心部、紀ノ川河口の虎伏山(とらふすやま・標高48.9m)に建つ平山城。もとは1585(天正13)年、有力豪族・雑賀党(さいかとう=雑賀衆)を破り紀州を平定した羽柴秀吉(翌年豊臣姓に)が、弟・秀長のために藤堂高虎(とうどうたかとら

日本三大平山城とは!?
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日本三大水城

日本三大水城とは!?

海を天然の要害として掘りに取り入れ、物資の輸送に舟運を利用したのが水城。水軍や藩主を乗せた御座船も活用できる利点がありました。日本三大水城に数えられるのは、高松城(香川県高松市)、今治城(愛媛県今治市)、中津城(大分県中津市)の3城です。高

日本三大山城

日本三大山城とは!?

古代から中世に、険阻な山を利用して山上に築かれたのが山城。居住空間としては不便なため、山麓に居館が置かれたりしました。日本三大山城に数えられるのは、岩村城(岐阜県恵那市)、高取城(奈良県高取町)、備中松山城(岡山県高梁市)の3城です。岩村城

日本三大「天空の城」とは!?

日本三大「天空の城」とは!?

雲海の上に天守がそびえる日本三大天空の城と称されるのは、越前大野城(福井県大野市)、竹田城(兵庫県朝来市)、備中松山城(岡山県高梁市)の3城。3城ともビューポイントがちゃんと用意されていますが、気象条件をまずはチェックし、確率の高いシーズン

日本三大名城(日本三名城)

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様々なジャンルの「日本三大」がありますが、そのなかでももっとも諸説あり、紹介するのが悩ましいのがこの日本三大名城(日本三名城)です。戦国時代までの中世の城郭、江戸時代以降の近世城郭という時代背景、規模の大きさで選ぶのか、はたまた築城者で選ぶ

日本三大湖城

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戦国時代末期から江戸時代初頭に築かれた城は、まだまだ防御が重視されていました。湖を堀代わりに、さらに物資輸送などに湖上交通を活用したのが「湖城」です。諏訪湖の高島城(長野県諏訪市)、琵琶湖の膳所城(ぜぜじょう/滋賀県大津市)、宍道湖(しんじ

日本三大山城 VS 日本三大水城

中世に山の頂に築かれた山城のうち、岩村城(岐阜県恵那市)、高取城(奈良県高取町)、備中松山城(岡山県高梁市)の3城が「日本三大山城」。対して海を掘りに取り入れ、物資の輸送に舟運を利用した水城のうち、高松城(香川県高松市)、今治城(愛媛県今治

国宝5天守に登城しよう!

日本には、戦国時代末から江戸時代に建築された天守が、12ヶ所残されていますが、そのうち、国宝に指定されるのは、犬山城(愛知県犬山市)、松本城(長野県松本市)、彦根城(滋賀県彦根市)、姫路城(兵庫県姫路市)、そして松江城(島根県松江市)です。

現存12天守に登城しよう!

現在、国内に戦国末期から江戸時代の木造天守が残るのは12ヶ所。「現存12天守」と呼ばれています。北から、弘前城、国宝松本城、丸岡城、国宝犬山城、国宝彦根城、国宝姫路城、国宝松江城、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城の12城で、四国

日本三大平城

日本三大平城とは!?

近世を中心に水運など海上交通を活用でき、街道など陸上交通の要衝に築かれたのが平城。天下普請(てんかぶしん)で築かれた名古屋城、三重の堀に囲まれた岡山城、「最も広い島地」に築かれた広島城が、日本三大平城と称されています。名古屋城を外し、二条城

日本五大山城(戦国五大山城)とは!?

日本五大山城(戦国五大山城)とは!?

越後国(新潟県)の春日山城、能登国(石川県)の七尾城、近江国(滋賀県)の観音寺城、小谷城(おだにじょう)、出雲国(島根県)の月山富田城が日本五大山城。日本三大山城が、江戸時代に藩庁となった近世的な城郭としても使われたことに対し、この5城はあ

 

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