日本三大山城とは!?

日本三大山城

古代から中世に、険阻な山を利用して山上に築かれたのが山城。居住空間としては不便なため、山麓に居館が置かれたりしました。日本三大山城に数えられるのは、岩村城(岐阜県恵那市)、高取城(奈良県高取町)、備中松山城(岡山県高梁市)の3城です。

岩村城|岐阜県恵那市

所在地:岐阜県恵那市岩村町城山
築城年:文治元年(1185年)、織田家が攻略後の天正3年(1575年)、天正11年(1583年)
築城者:源頼朝の重臣・加藤景廉(かとうかげかど)、河尻秀隆(かわじりひでたか=織田家の家臣で、織田信忠付きの武将)、各務元正(かがみもとまさ=森家の家老)=現存する城郭に大改修
主な城主:遠山景任、遠山景前、河尻秀隆、各務元正、田丸直昌、丹羽氏信、松平乗紀
史跡:県の史跡
文化財:石垣、郭、井戸などのみ現存
天守:天守はありませんでした
備考:岩村藩の藩庁
標高717mの城山にあり、藩庁としては日本最高所に位置しています
名城選定:日本100名城

岩村城

標高721mの城山の山頂に築かれ、高低差180mの地形を活かした堅固な山城が岐阜県恵那市岩村町にある岩村城。大和・高取城、備中・松山城と並び、「日本三大山城」のひとつに数えられています。地形的な要因で霧が立ちこめやすいことから「霧ケ城」とも

高取城|奈良県高取町

所在地:奈良県高市郡高取町高取
築城年:元弘2年・正慶元年(1332年)
築城者:南朝方の越智邦澄(おちくにずみ)/豊臣秀長が家臣・本多正俊を配して大改修、植村家政が近世城郭に改修
主な城主豊臣秀長、植村家政
史跡:国の史跡
遺構:石垣、堀、井戸など
天守:連立式3重3階の天守も建っていました
備考:標高583.6m、比高350mの高取山山上に築かれた山城で、江戸時代は高取藩の藩庁
周囲30kmで、日本最大規模の山城
名城選定:日本100名城

高取城

高取城

美濃・岩村城(岐阜県恵那市岩村町)、備中松山城(岡山県高梁市)とともに「日本三大山城」に数えられる名城が奈良県高市郡高取町にある高取城。南北朝時代、元弘2年・正慶元年(1332年)、南朝方の越智邦澄(おちくにずみ)によって高取山(583.6

備中松山城|岡山県高梁市

所在地:岡山県高梁市内山下1
築城年:仁治元年(1240年)
築城者:秋庭三郎重信
主な城主:池田長幸、大石良雄(大石内蔵助)、石川総慶、板倉勝澄
史跡:国の史跡
遺構:天守、二重櫓、土塀の一部が重要文化財に指定
天守:天守の標高は430mと、現存天守12城では日本一の高所
備考:藩政時代には山麓に御根小屋という御殿を構え、実際の藩庁機能は山麓に
雲の上にそびえる城郭は「天空の城」として人気
名城選定:日本100名城

備中松山城

備中松山城

岡山県高梁市、高梁川を眼下にする4つの峰からなる臥牛山(487m)の山上に建つ山城。岩村城(岐阜県恵那市岩村町)、高取城(奈良県高取町)と並び日本三大山城に数えられています。往時の天守が残る現存12天守のうちでも唯一の山城で、雲の上にそびえ

日本三大山城とは!?
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日本五大山城(戦国五大山城)とは!?

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日本三大名城(日本三名城)

日本三大名城(日本三名城)とは!?

様々なジャンルの「日本三大」がありますが、そのなかでももっとも諸説あり、紹介するのが悩ましいのがこの日本三大名城(日本三名城)です。戦国時代までの中世の城郭、江戸時代以降の近世城郭という時代背景、規模の大きさで選ぶのか、はたまた築城者で選ぶ

日本三大水城

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海を天然の要害として掘りに取り入れ、物資の輸送に舟運を利用したのが水城。水軍や藩主を乗せた御座船も活用できる利点がありました。日本三大水城に数えられるのは、高松城(香川県高松市)、今治城(愛媛県今治市)、中津城(大分県中津市)の3城です。高

日本三大湖城

日本三大湖城とは!?

戦国時代末期から江戸時代初頭に築かれた城は、まだまだ防御が重視されていました。湖を堀代わりに、さらに物資輸送などに湖上交通を活用したのが「湖城」です。諏訪湖の高島城(長野県諏訪市)、琵琶湖の膳所城(ぜぜじょう/滋賀県大津市)、宍道湖(しんじ

日本三大平山城

日本三大平山城とは!?

平野部にある山、丘に築かれた城が平山城。織田信長が築いた安土城が最初とされ、姫路城(兵庫県姫路市)、津山城(岡山県津山市)、松山城(愛媛県松山市)が日本三大平山城と称されていますが、和歌山城(和歌山県和歌山市)、姫路城、松山城は、日本三大連

日本三大山城 VS 日本三大水城

中世に山の頂に築かれた山城のうち、岩村城(岐阜県恵那市)、高取城(奈良県高取町)、備中松山城(岡山県高梁市)の3城が「日本三大山城」。対して海を掘りに取り入れ、物資の輸送に舟運を利用した水城のうち、高松城(香川県高松市)、今治城(愛媛県今治

国宝5天守に登城しよう!

日本には、戦国時代末から江戸時代に建築された天守が、12ヶ所残されていますが、そのうち、国宝に指定されるのは、犬山城(愛知県犬山市)、松本城(長野県松本市)、彦根城(滋賀県彦根市)、姫路城(兵庫県姫路市)、そして松江城(島根県松江市)です。

現存12天守に登城しよう!

現在、国内に戦国末期から江戸時代の木造天守が残るのは12ヶ所。「現存12天守」と呼ばれています。北から、弘前城、国宝松本城、丸岡城、国宝犬山城、国宝彦根城、国宝姫路城、国宝松江城、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城の12城で、四国

日本三大平城

日本三大平城とは!?

近世を中心に水運など海上交通を活用でき、街道など陸上交通の要衝に築かれたのが平城。天下普請(てんかぶしん)で築かれた名古屋城、三重の堀に囲まれた岡山城、「最も広い島地」に築かれた広島城が、日本三大平城と称されています。名古屋城を外し、二条城

 

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