夏だからこそ注目! 日本一の高濃度炭酸泉「ラムネ温泉」に入浴しよう

ラムネ温泉

温泉法によると、遊離炭酸が250ppm(1リットルに250mg)溶けていれば炭酸泉で、1000ppm(1リットルに1g)溶けていれば療養泉と称することができます。最大1400ppm(32度)という日本一の高濃度炭酸泉が、大分県・久住山麓のラムネ温泉。そのシュワシュワ感は、感動もの!

遊離炭酸1400ppm、日本一のシュワシュワ温泉に入浴!

ラムネ温泉
ラムネ温泉館、源泉かけ流しの泉温42度の内湯

国内の炭酸泉は、いわゆる冷鉱泉が多いのですが、浴用に適した温度に加温することで、炭酸成分が抜けてしまうという難点があります。
長湯温泉が温泉ファンにも注目され、世界的にも有名なのは、32度〜40度という湯温で、高濃度の炭酸泉が湧出すること。
まさに「天恵」という言葉がピッタリの温泉です。

40度の温度で湧出する場合は溶存できる限界が1000ppm〜1010ppmなので、入浴に適した温度での限界点だということに(温度が下がれば濃度は高くなります)。

それでも温度は源泉で32度〜40度程度なので、冬は少し物足りない人も。
この40度弱の温度に長湯することで、炭酸泉の効能がさらに高まるのです。

サイダーやビールなどの炭酸飲料はビール5000ppm、コーラ 7000ppm、栓を抜いた時にポンと音がして泡が飛び出すシャンパンは9000ppmですが、40度の温泉では1000ppmが飽和濃度で、それ以上は物理的に得ることはできません。

温泉がどうして効くのかという科学的なメカニズム(化学的、物理的)は今も定かでありませんが、炭酸泉に関しては血行が良くなることが証明されています。
炭酸をコットンに含んで肌に貼ると、10分ほど置いておくだけで皮膚に血管拡張による発赤が生じます(水を含んだコットンでは発赤はありません)。

炭酸水による血管拡張は、体温より高い温度の温水に限れば、炭酸による血管拡張に加わえ、熱による血管拡張の相乗作用が期待できるのです。

スーパー銭湯、健康ランドなどの人工の高濃度炭酸泉(1000ppm)でも似たような効果がありますが、実験からは保温効果がないことが判明しているので、天然の炭酸泉は複雑なミネラル成分などが保温効果を生んでいると考えられるのです。

ちなみに炭酸泉が売り物の入浴剤も市販されていますが、残念ながら100ppm程度で、そのパワーは限定的です。

世界的にも注目される「ラムネ温泉館」は、長湯温泉の1軒(宿泊はできません)、その名の通り、長く湯に浸かることで効果が高まる温泉。
温度も通常の湯温よりも低いので、夏場に最適なのです。
源泉かけ流しの露天風呂が人気の「ラムネ温泉館」は、文字通り、シュワシュワのラムネの中に入っている感じ。
「腕などに付く気泡の数が違います」(温泉ソムリエ・板倉あつし)というのが特徴で、時代小説『鞍馬天狗』で知られる文豪・大佛次郎(おさらぎじろう)が、「全身にくまなく細かい気泡がくっつく。手でこすり落としても気泡はあとからあとからくっつく。まるでラムネの湯だね」と紀行文『繪の國豊前豊後』に記したことで「ラムネ温泉」という名が生まれたもの。

ラムネ温泉は湯温が32度と低いため、1400ppmという高濃度(炭酸入浴剤の14倍)で、その分シュワシュワ感が違うのです。
炭酸効果により血行が促進され、体の芯からぽかぽか温まり、しかもその効果が持続するのが特徴。
温度42度、炭酸ガス含有量1000ppm弱の湯と交互に入ることで、温浴効果が高まります。

長湯温泉には大正6年創業、大佛次郎も泊まった「大丸旅館」があり、ラムネ温泉はその外湯的な存在になっています。

ラムネ温泉館
夏だからこそ注目! 日本一の高濃度炭酸泉「ラムネ温泉」に入浴しよう
所在地 大分県竹田市直入町長湯7676-2
場所 ラムネ温泉館
関連HP ラムネ温泉館公式ホームページ
ドライブで 東九州自動車道大分光吉ICから約30km
駐車場 30台/無料
問い合わせ ラムネ温泉館 TEL:0974-75-2620/FAX:0974-75-2620
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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