名古屋駅と伊勢市駅、鳥羽駅を結ぶJR東海・伊勢鉄道の列車が、「快速みえ」。気動車2両編成が基本で、1時間に1本程度と本数が多く、東海道新幹線「のぞみ」、「ひかり」との接続もあるので、東京方面から伊勢神宮や、鳥羽、志摩などの旅には意外におすすめです。
ライバルの近鉄利用より、安くて便利
ユニークなのは、河原田駅〜津駅(22.3 km)は、伊勢鉄道伊勢線(国鉄伊勢線を3セク転換)を走ること。
つまりは、関西本線(名古屋駅〜河原田駅)、伊勢線(河原田駅〜津駅、紀勢本線(津駅〜多気駅)、参宮線(多気駅〜伊勢市駅〜鳥羽駅)経由ということに。
伊勢鉄道経由で特急「南紀」も走っていますが、紀勢本線と参宮線の分岐点、多気駅で紀勢本線に入るので、名古屋と伊勢志摩を結ぶ唯一の速達列車が、快速「みえ」ということに。
途中、関西本線は電化区間ですが、その他が非電化区間のため、快速「みえ」のためにJR東海が開発したキハ75形気動車を使用しています。
転換クロスシートで、乗降扉付近と車端部側は固定式クロスシート。
「向かい合って座ったら、声が届かない時があった」という人がいるほどのエンジン音を鳴り響かせて坂を上ります。
気動車好きにはたまらない音ですが、静かな車内が多い現在では、うるさいと感じる人も。
いずれにしろ、首都圏に暮らす人にとっては貴重な「気動車、クロスシート」体験ということに。
2両編成で運転の場合は1両の半分が指定席、4両編成の場合は、1両が指定席なので、新幹線からタイトな乗り換えの場合は指定席の予約を。
指定席料金は基本530円です。
東京駅〜鳥羽駅は、乗車券8220円。
名古屋から近鉄利用の近鉄名古屋駅〜鳥羽駅は乗車券2070円、これに名古屋駅まで乗車券6380円がプラスされて、8450円。
つまりは、快速「みえ」利用の方が、便利(10分ほどで乗り換えが可能)で、安上がりということに。
当然、近鉄の急行だけでなく、特急がライバルですが、安く、ロスタイムなくの移動なら快速「みえ」に軍配が上がります。
JR東海によると2028年度~2029年度にかけてハイブリッド方式の新型車両「HC35形」を導入し、キハ75形気動車に置き換えると発表しているので、「少しうるさい気動車」も間もなく乗り納めに。
東京から伊勢志摩へは、名古屋から快速「みえ」利用も便利! | |
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