「これは罠だ」という観光客も! 三条京阪と京阪の三条は大違い!

京都人なら誰でも知っている三条京阪と京阪三条の違い。三条というのは京都の条里制に基づくもので、東海道53次は三条大橋が起終点となり、そこから西への通りが三条通。京阪は京都・三条駅と大阪・淀屋橋駅を結ぶ京阪本線。では三条京阪と京阪三条の違いとは。間違えたら、かなり厄介なことに。

駅名に「Keihan」と入っているのに京阪でない!

三条駅
京阪電車は三条駅

三条通は、平安京の三条大路に由来する通り。
京阪の三条駅は、京都市東山区の三条大橋東詰にあり、京阪電気鉄道のターミナル駅のため、「京都三条駅」などとも呼ばれてきました。
複雑なのは、関東の旅行者などは、京阪の三条を略して「京阪三条」(Sanjo Keihan)と称すること。

三条駅は、京阪本線の起終点であるのとともに、出町柳とを結ぶ京阪鴨東線(おうとうせん)の起点、さらに「三条京阪バスターミナル」があるので、「三条京阪」ということもできます。
京都市バスも三条京阪前バス停。
交差点名は、「三条京阪交差点」となっています。
つまりは京阪三条=三条京阪という構図です。

ややこしいのは三条京阪駅。
こちらは東山区大橋町にある京都市営地下鉄東西線の駅で、かつての京津三条駅。
京阪本線・鴨東線の三条駅と、地下の改札外コンコースを通じて繋がっていて、大津と結ぶ京阪大津線(京津線と石山坂本線の2路線の総称)が直通乗り入れしています。

かつては京阪京津線でしたが、地下鉄東西線が開通したことで、京津線の線路は廃止され、御陵駅(山科区)までは京都市営地下鉄になっています。
つまりは駅名としての三条京阪駅は、あくまでも京都市営地下鉄の駅ということに。
開業前から一帯が三条京阪という地名だったことで、地域名を採用しただけというわけです。
京都人なら当たり前ですが、京都以外の人は、「地下鉄三条駅」くらいの駅名でなければわからないという感じです。

大きな問題は、京阪特急に乗るために三条京阪駅に向かうこと。
時間にゆとりがあればOKですが、ギリギリだと、三条駅までの移動で乗り遅れも生じてしまいます。
訪日外国人も、駅名に「Keihan」と入っているので京阪電車と信じ込む人多数。
「三条京阪駅は京阪電車(京阪本線)ではありません」という表示まであるのは、少しブラックユーモアな感じです。
しかも、京阪電車(京阪大津線)に直通する、びわ湖浜大津行きの電車が発着しています。

バスターミナルは京阪三条
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