新宮神社｜甲賀市

滋賀県甲賀市甲南町にある古社が新宮神社（しんぐうじんじゃ）。伊弉冉命（いざなみのみこと／熊野熊野大社）を主祭神とする一之宮、速玉之男命（はやたまのをみこと／常陸鹿島大社）を祀る二之宮、天之忍穂耳命（あめのおしほみみのみこと／勝手大明神）を祀る三之宮をあわせて新宮神社と呼び、新宮郷の鎮守。

信楽に鎮座する古社

一之宮は天平4年（732年）に熊野熊野大社から分霊を勧請し創建、当初は倉治郷の熊尾にあったものを延暦年間（782年～806年）に現在地に遷しています。
二之宮は長和2年（1013年）、伴光常が鹿島神宮の分霊を勧請し、三之宮は承応年間（1652年～1655年）の勧請されたもの。
文明17年（1485年）築の表門は2階部分を欠いた楼門で国の重要文化財。
「新治の楼門」と地元では呼ばれていますが、なぜか上層の工事が中断されたままになっています。

400mにおよぶ参道にはソメイヨシノ、ヤエザクラなどが120本が植栽され、開花期にはお花見客で賑わいを見せています。
愛宕山山頂（甲賀市信楽町長野）の愛宕神社（あたごじんじゃ）、陶器神社は新宮神社の境外摂社。
愛宕神社は、本能寺の変の際、徳川家康が堺から三河国・岡崎城へと命からがら逃げ帰る途中に黄金造りの太刀を奉納し、道中の無事を祈ったという社。
東京・芝の愛宕神社は幕府が信楽愛宕神社の分霊を勧請して創建したものと伝えられています。
境外摂社の愛宕神社・陶器神社（愛宕山）は、NHK連続テレビ小説『スカーレット』のロケ地にもなっています。