佐賀県神埼市神埼町、吉野ヶ里歴史公園北西1kmほどにある古社で、韓国の考古学者も訪れる王仁(わに)伝説の地が鰐神社(王仁神社)。祭神は鰐大明神と熊野三神(熊野三所権現)。古代には渡海の安全を祈願したとも伝えられますが起源は定かでありません。
百済から渡来した王仁は神埼に上陸!?
王仁(わに)は、『日本書紀』には王仁(原文「十六年春二月、王仁來之。則太子菟道稚郎子師之。習㆓諸典籍於王仁。」)、『古事記』では和邇吉師(わにきし/原文「名ハ和邇吉師、卽チ論語十卷、千字文一卷、幷セテ十一卷ヲ、付テ㆓是人ニ㆒卽貢進(タテマツリキ)」/注・『千字文』は和邇吉師の生存時はまだ編集されていません)と記され、応神天皇の要請で百済(くだら)から渡来し、日本に論語などを伝えたとされる人物で、王仁神社の境内社・王仁天満宮の祭神。
王仁一行は朝鮮半島の南西端にある木浦の港から船出し、有明海から神埼に上陸したのではと推測されています。
ただし、国内の研究者によれば学問を尊重する佐賀の地域性と、海外からの漂流や漂着の記憶が結びつき、王仁伝説が生まれた可能性もあるとのこと。
鰐神社(王仁神社)参道の鳥居は元禄12年(1696年)、氏子3村が寄進した肥前鳥居です。
平成30年には、すぐ東側に王仁博士顕彰公園が開園し、日韓交流のシンボルとなっています。
神埼市千代田町の高志神社(境内は弥生時代の集落、墓地、貝塚の跡)は、奈良時代の僧・行基の俗姓「高志」と同じ名。
行基は王仁の子孫ともいわれ、吉野ヶ里遺跡の弥生人を含め、朝鮮半島からの帰化人の里とも推測できるのです。
なお、国内には大阪府枚方市などの各地に伝承地があります。
鰐神社(王仁神社) | |
名称 | 鰐神社(王仁神社)/わにじんじゃ(わにじんじゃ) |
所在地 | 佐賀県神埼市神埼町志波屋 |
関連HP | 神埼市公式ホームページ |
ドライブで | 長崎自動車道東脊振ICから約3.6km |
駐車場 | 3台/無料 |
問い合わせ | 神埼市観光協会 TEL:0952-37-9882 |
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