谷口古墳

谷口古墳

佐賀県唐津市、唐津湾・浜崎海岸へと流れ出る玉島川の河口近く、北岸の丘陵に築かれた古墳が、谷口古墳。墳丘長77mの前方後円墳で、国の史跡。4世紀末(古墳時代中期初頭)に築かれ、朝鮮半島から横穴式石室(大陸系の墓制)が伝わった初期の石室のスタイルを残す貴重な古墳となっています。

竪穴式横口式石室を有する最古の古墳

発掘調査の喧嘩、竪穴式横口式石室という九州独特の石室が2基あり(東室が全長2.95m、幅1.6m、西室が全長3.16m、幅1.85m)、どちらも天井が斜めにせり出す合掌式(合掌造りのような石室)という珍しい造り(東石室は保存修理が行なわれています)。
いずれの石室にも長持式石棺が置かれ、石室の外側からも舟形石棺や壺棺が見つかっています。
日本製の三角縁神獣鏡(さんかくえんしんじゅうきょう)、位至三公鏡(いしさんこうきょう/位至三公=皇帝に次ぐ位とされる三公と呼ばれるほどの位になることができるの意)、変形四獣鏡(へんけいしじゅうきょう)、石釧、玉類、鉄器類。

竪穴式横口式石室を有する最古の古墳で、ヤマト王権との関係性を有しながら、横穴式石室という朝鮮半島の古墳文化を導入した初期の貴重な例となっているのです(長く竪穴式とされてきましたが、平成元年の発掘調査で初期横穴式石室の要素をもつ横口構造であることが判明)。
唐津というなの通り、中国や朝鮮半島の玄関口となる港(津)という古代の役割を垣間見ることができます。

弥生時代に末廬(まつら)と呼ばれていた唐津。
『魏志倭人伝』に記された末廬国だと推測され、弥生時代を代表する墳墓群の唐津松浦墳墓群は国の史跡に指定されています。

谷口古墳
名称 谷口古墳/たにぐちこふん
所在地 佐賀県唐津市浜玉町谷口
関連HP 唐津市公式ホームページ
電車・バスで JR浜崎駅から徒歩30分
ドライブで 西九州自動車道浜玉ICから約2km
駐車場 あり/無料
問い合わせ 唐津市生涯学習文化財課文化財調査係 TEL:0955-72-9171
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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