久能山東照宮

久能山東照宮

日本平からロープウェイで5分の久能山駅から徒歩1分の久能山山頂に鎮座するのが久能山東照宮。1616(元和2)年4月17日、75歳の徳川家康が駿府城で没した際、その遺言により、山上にあった久能城を廃城にし、2代将軍・秀忠の手によって建てられたもので、久能山東照宮は全国に数ある東照宮の根本大社です。

徳川家康を祀る絢爛豪華な社で、本殿は国宝

久能山東照宮
楼門(国の重要文化財)
久能山東照宮
後水尾天皇の宸筆「東照大権現」の扁額
久能山東照宮
拝殿から眺めた唐門、楼門
久能山東照宮
拝殿向拝の見事な彫刻「司馬温公の甕割り」

海底の隆起によって形成された久能山には飛鳥時代に建立された久能寺があった場所。
1568(永禄11)年、駿府へ進出した武田信玄は久能寺を移し(現在の鉄舟寺)、久能城を築城。

将軍職を2代・徳川秀忠に譲り、大御所として駿府に隠居した徳川家康は、「久能城は駿府城の本丸」と語り、久能山を戦略的にも重要視していました。
江戸時代には神仏習合でしたが、明治初年の神仏分離令で五重塔は破却され、鐘楼(しょうろう)は鼓楼(ころう)と、東照大権現の本地仏(ほんじぶつ)である薬師如来が安置されていた本地堂(薬師堂)は日枝神社と名を変えています。

桃山時代から江戸初期における建築技術の粋を集めて造られた社殿は、権現造り、総漆塗り、極彩色で彫刻が施された絢爛たる建物で、1617(元和3)年落成の本殿、石の間、拝殿が国宝、御廟所、廟門、唐門、神庫、神楽殿、楼門などが国の重要文化財。

東照大権現として祀られる徳川家康は平和、開運、学問、厄除けの神として崇められています。
本殿の後方にある廟門から40段ほどの石段を上った地には徳川家康が眠る神廟(しんびょう)があります。

久能海岸から1159段の石段を上るのが表参道

久能山東照宮・表参道
久能海岸から上る久能山東照宮の表参道
久能山東照宮・表参道
1159段の石段で社殿へと上る

江尻宿(清水)で東海道と分かれた久能道は久能海岸に達し、そこから1159段の石段で社殿へと上るのが表参道。
久能山の海食崖に造られたつづら折りの階段は「いちいちご苦労さん」という語呂合わせが生まれるほどで、現在では日本平から屏風谷を渡ってロープウェイでアクセスする人が大半。

それでも豪華な総漆塗りの彫刻が施された拝殿や家康が眠る神廟などに参拝したら、表参道の一ノ門まで足を伸ばすことをおすすめします。

眼下に特産の石垣イチゴの畑や久能海岸を一望するビューポイントで、昔の旅人がしばし絶景に見入ったであろう場所なのです。
鬱蒼とした自然林に囲まれた東照宮境内では想像のできないワイドなパノラマが広がっています。

境内の一角には、宝物を展示する「久能山東照宮博物館」も建っています。
寺宝に国宝の太刀銘真恒など多数。
家康愛用の伊予札黒糸威胴丸具足(いよざねくろいとおどしどうまるぐそく)、金溜塗具足、白檀塗具足など国の重要文化財も数多く所蔵しています。
1581年の銘があるスペイン製の置時計(日本に現存する最古のゼンマイ式南蛮時計)など貴重なものばかりです。

授与品には家康38歳の時の手形もあり、家康の立身出世にあやかることができるとか。

久能山東照宮
家康公38歳の手形は授与品になっています
久能山東照宮
唐獅子と牡丹の開運絵馬
久能山東照宮
名称 久能山東照宮/くのうざんとうしょうぐう
Kunozan Toshogu Shrine
所在地 静岡県静岡市駿河区根古屋390
関連HP 久能山東照宮公式ホームページ
電車・バスで JR静岡駅から静鉄バス日本平行きで35分、日本平下車、日本平ロープウェイで5分
ドライブで 東名高速道路清水ICから約12kmで日本平山頂、日本平ロープウェイで5分
駐車場 日本平駐車場(200台/無料)
問い合わせ 久能山東照宮社務所 TEL:054-237-2438/FAX:054-237-9456
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

取材協力/久能山東照宮、静岡県観光協会

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